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在庫管理システムの機能とは?導入する際の注意点!費用対効果の調べ方とは

在庫管理システムの機能とは?導入する際の注意点!費用対効果の調べ方とは

2021.06.30

自社の商品や材料を管理する「在庫管理」に課題を抱えている企業も多く、なかなか改善するのは難しいですよね。それだけに、在庫管理システムの導入を検討している担当者も多いのではないでしょうか。 今回は、在庫管理システムに備わっている機能、導入するメリット、選び方、注意点などについて解説します。

目次

在庫管理システムとは

解決できる在庫管理の課題

在庫管理システムの種類

在庫管理システムを選ぶポイントは「費用対効果」

まとめ

※最終更新日:2023年12月19日(2021年6月に公開されたものを、最新情報を踏まえ編集部で校正・更新しました。

在庫管理システムとは

在庫管理システムとは、在庫情報や入出庫情報を管理するためのシステムです。在庫の管理だけに特化したものもあれば、販売管理システムや生産管理システム、ERP(総合基幹業務システム)などの一機能として提供される場合もあります。

解決できる在庫管理の課題

在庫管理システムを導入することで、ヒューマンエラーによる課題が解決できます。たとえば、理論在庫と実在庫の不一致や、誤った出荷などです。

情報の登録はバーコードのスキャンが基本なので、登録ミスなどは起こりません。専用端末にもチェック機能が付いており、登録の順序を間違っていたりなどするとアラートを発してくれます。

在庫管理システムによっては、物流在庫と資産在庫を分けて管理することが可能です。さらに、売上と出荷のタイムラグによる在庫の違い、部品から製品になるまでのタイムラグによる在庫の違いなども対応可能です。

分析機能を活用すれば、発注のタイミングを最適化して、在庫不足を防げますよ。


在庫管理システムの種類

在庫管理システムは、大きく分けて「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があります。

オンプレミス型

オンプレミス型では、社内にサーバーを設置して運用します。データはすべてサーバー内に保存され、PCにインストールしたソフトウェアや専用端末から、社内のネットワークを経由して読み出しや書き換えを行います。

メリットとしては、「外部から不正アクセスされる心配が少ない」「インターネットに接続していなくても利用できる」などが挙げられます。自社向けに開発することも可能です。

一方で、導入するときの初期費用が高額で、運用と保守には専門知識を持つ担当者を配置しなければいけないのがデメリットです。

クラウド型

クラウド型は、インターネット上のサーバーにソフトウェアやデータが保存され、利用するたびにPCや専用端末に呼び出して使います。

オンプレミス型と比べて初期費用が少なく、簡単に導入できるのがメリットです。

ソフトウェアのアップデートもクラウド上で行われるので、いつでも最新の状態で利用できます。インターネットに接続できれば、どこからでもデータにアクセスできるので、拠点や倉庫が多い企業にとって便利です。

デメリットとして、どこでもデータにアクセスが可能なため「不正アクセスされる可能性がある」というリスクがあります。セキュリティ対策はクラウド内で行われますが、社内でもIDやパスワードの漏洩を防ぐなど、管理体制の構築や教育などが欠かせません。

また、拡張性はオンプレミス型よりも劣ります。独自の商習慣があって機能を追加したいときなどは要注意です。




在庫管理システムの主な機能

在庫管理システムには、主に以下の機能が搭載されています。


1.入出庫管理

入荷と出荷を管理する機能です。目視で量を数えて入力するのではなく、バーコードをスキャンして登録します。JANコードが使われますが、コードが無い物にはついては、新規にバーコードを発行してスキャン、管理することが可能です。

2.検品

発注どおりに入荷しているか確認する機能です。バーコードをスキャンして、あらかじめ登録されている発注内容と照会すれば、一目瞭然で確認できます。


3.在庫一覧

さまざまな条件を設定して、在庫の一覧を表示する機能です。たとえば、「製造に必要な部品だけ」「ピッキングしたい商品だけ」といった条件です。


4.返品管理

返品された商品は、通常とは別枠で管理しなくてはなりません。再度販売したり、廃棄したり、メーカーに返品したりするなど、扱いが異なるからです。在庫管理システムでは、返品された商品だけ別枠で管理したり、独自のルールで運用できたりします。

5.棚卸

決算では、実在庫の数量を確認して資産化する必要があります。いわゆる「棚卸」です。これも、バーコードをスキャンするだけでシステムに反映されるため、棚卸を効率良く行えます。


6.在庫分析

最新の在庫や過去の入出庫など、在庫の動向に基づいてさまざまな分析ができる機能です。販売管理システムや生産管理システムと連携すれば、発注のタイミングを最適化したり、リードタイム(工程の所要時間)を見直したりすることができます。


7.データ抽出

必要なデータを抽出して、エクセルなどのソフトウェアに書き出せる機能です。在庫のデータをグラフや表に加工して、会議の資料を作成したいときに便利です。


8.マスター管理

在庫管理システムでは、部品、商品、関係者など、在庫管理に必要な情報を登録するページが存在します。情報は一瞬で反映されるので、登録自体に手間がかかりません。


在庫管理システムを選ぶポイントは「費用対効果」

在庫管理システムの導入には費用がかかります。導入するからには、費用に見合った成果を期待したいところです。

では、在庫管理システムにおける「費用対効果」とは、どのように判断すれば良いのでしょうか。

アナログな管理方法との比較

まずは、システムを利用せずに管理する方法と比較してみましょう。

同じ在庫管理でも、Excelやホワイトボードを使った方法があげられます。在庫管理システムと比較すると、導入費用は少額で抑えることができますが、運用上でさまざまな問題が考えられます。

導入費用はソフトウェア代やホワイトボード代、消耗品代ほどです。在庫管理システムに比べると少額です。一方で在庫管理システムに比べると、管理には多くの人員が必要です。また、入力や集計、情報共有に人的工数が必要になります。

これらの運用コストを比較して在庫管理システムの導入を検討してみてください。


事業とシステムとの相性

ひとくちに在庫管理システムといっても、それぞれ搭載している機能は異なります。ひとつの在庫管理システムが、すべての企業に合うわけではありません。

また、販売管理や生産管理の一環として在庫管理をするのか、在庫管理だけをするのかによって、選ぶべきシステムも異なります。

導入の際は他社の事例を確認するなどして、自社との相性を確認しておきましょう。

システム開発を外部に依頼する場合は、自社の事業内容を理解したうえで、しっかりと要求を実現できるところを選ぶのがおすすめです。

サポート体制

在庫管理システムを導入するときは、サポート体制も重視しましょう。担当者が使いこなせなかったり、予期せぬトラブルに見舞われたりするからです。サポート体制が不十分だと、システムが正常に稼働するまで時間がかかり、運用までに時間がかかるおそれがあります。

クラウド型であれば、サポートも含めて一定期間お試しでの利用が可能です。その際は、セキュリティ面もしっかり対策されているかを確認するのがおすすめです。


在庫管理システムを導入する際の注意点

費用対効果以外にも、在庫管理システムを導入するときは、いくつかの注意点があります。それぞれ詳しく見てみましょう。


他システムとの連携を検討する

在庫管理システムは、ほかのシステムとの連携で、幅広い使い方ができるようになります。もし、ほかの部門でもシステムの導入を検討しているのであれば、ERPをはじめとする在庫管理の機能を含むシステムも候補となります。

すでに別のシステムが導入されている場合は、連携やデータの移動ができるか、確認したいところです。

システム障害が起こる可能性も

先述しましたが、在庫管理システムは、トラブルがまったく発生しないわけではありません。

サポート体制も大事ですが、トラブルが発生したとき、自社でどのように対応するか、あらかじめ決めておく必要があります。たとえば、こまめにバックアップを取って、トラブル時に活用するなどです。

社内教育が必要になる

どんなに在庫管理システムが便利であっても、正しく使えなければ機能を十分に発揮できません。導入時には、社内教育を行う必要があります。あらかじめ運用マニュアルを作成しておくと、スムーズに導入しやすくなりますよ。

万が一の事態に備えて、専門の担当者も必要です。できれば、在庫管理システムに詳しい社員を任命すると良いでしょう。

もし、在庫管理システム選びや導入が難しいと感じたら、「Ready Crew(レディクル)」のサービスをご活用ください。

まとめ

在庫管理システムを導入することで、いつでも正確な在庫を把握できるようになり、ヒューマンエラーも起こりにくくなります。また、売上管理システムや生産管理システムと連携させることで、幅広い使い方にも期待できます。

在庫管理システムを導入する際は、費用対効果はもちろん、自社での使い方をよく考えたうえで慎重に検討しましょう。

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