広報活動本格化のタイミングで浮上した認知度の課題
――まず、レディクルにご相談いただく前の課題についてお聞かせください。
秋間様: 弊社は分譲住宅をメインとした総合不動産ディベロッパーです。私が2021年に入社した当時、部署の目標は「会社の認知度向上」と「ブランディング強化」でした。しかし、正直なところ、その頃はテレビCMやSNSを始めたばかりで、具体的な施策が定まらず、手探りの状態でした。
弊社の強みは、分譲住宅でありながらデザインのクオリティが非常に高いことです。一般的にある「同じような家が並ぶ」「安っぽい見た目」というような分譲住宅のイメージを変えたいと考えていました。
そんな中、SNS運用を担当する会社から「公式キャラクター『すまいるか』を活用し、ファン層やフォロワーを増やしてはどうか」という提案を受けました。そこで、企業認知と並行して、すまいるかの認知度を高める取り組みをスタートしました。
実は、それまで「すまいるか」の紹介を積極的にしていなかったので、社内でもほとんど知られていませんでした。だからこそ、このキャラクターの認知度を上げることも、会社のブランディングに繋がるのではないかと考えたのです。
――そこでレディクルを思い出していただいたのですね。
秋間様: はい。以前、レディクルの打ち合わせに同席したことがあり、「会社の条件に合う外注先を無料で紹介してくれる」という仕組みがとても印象に残っていました 。自分たちだけでパートナー企業を探すのには限界がありますし、レディクルなら自分たちでは見つけられないような素敵な会社を知っているのではないかと思い、相談に至りました 。
吉岡: 最初にご連絡をいただいたときには、「会社の認知度を上げるための広告施策」と「すまいるかのぬいぐるみを作りたい」という2つのご相談を同時にいただきましたね 。
パートナー選定の決め手は、前例のない難題への挑戦心
――複数のご相談に対し、どのような観点で日経印刷様を選ばれたのでしょうか。
吉岡: 2つのご要望を1社で完結できれば、秋間様のご負担も軽くなると考えました 。お話をお伺いする中で、特に「ぬいぐるみ製作」への熱意が強いと感じたため、まずは難易度の高いぬいぐるみ製作で実績のある日経印刷様にお声がけしました 。
――日経印刷の古谷野様は、最初にお話を聞いた時の印象はいかがでしたか?
古谷野様: 私のチームは、企画や提案といった上流工程からお客様に伴走することをミッションとしています 。そのため、当初は「広告施策」の部分に「色々なご提案ができそうだ」とワクワクして手を挙げました 。ところが、打ち合わせに伺うと、秋間様から「このすまいるかを“立たせた”ぬいぐるみを作りたいんです」という非常に熱い想いを伺って(笑) 。そこからはもう、「どうやってイルカを立たせるか」が最大のテーマになりましたね 。
――タクトホーム様が日経印刷様を選んだ決め手は、やはりその「立たせる」という点だったのでしょうか。
秋間様: まさにその通りです。実は他の会社様にもご提案いただいたのですが、「自立させるのは難しい」「金具などを入れれば可能だが、予算を大幅に超える」といった回答がほとんどでした 。その中で、日経印刷様だけが予算内で実現するために、何度も試行錯誤してくださったんです 。その姿勢を見て、上長も「ぜひお願いしよう」と即決でした 。
1年間の伴走で実現した多角的な展開
――プロジェクトの期間と制作過程について教えてください。
古谷野様: ぬいぐるみは一度作ると、修正が必要な場合は一から作り直しになるんです。さらに、すまいるかは背面デザインが決まっていなかったので、その部分のデザインから行う必要がありました。
試作に3週間、確認・修正でさらに3週間、量産に2ヶ月ほどかかり、寒い時期に始まって夏頃に完成しました。
――完成後はどのように活用され、どのような展開に発展しましたか?
秋間様: 各店舗に設置したり、モデルルーム撮影の際にさりげなく映り込ませたりしています。その後、アクリルスタンドやキーホルダーなども日経印刷さんにお願いしました。
また、社内では「公式SNSにアップする用に、アクリルスタンドを連れてお出かけしよう」という企画を実施。想像以上に応募があり、「かわいい」という声とともに社内認知が一気に広がってきています。
古谷野様: 現在もノベルティ関連を中心に継続的にお取引させていただいています。つい先日もぬいぐるみキーホルダーやキッチンスポンジの制作を担当しました。
具体的な成果と今後の展開について
――具体的な成果や数値的な変化はありますか?
秋間様:YouTubeでの解説動画にすまいるかが登場するようになってから、再生回数やSNSのインプレッション数は向上しています。また、現在はすまいるかのイラストコンテストを開催中で、学生から多くの応募をいただいています。ここからさらに認知拡大を図りたいと考えています。
今年4月には、本社を構える西東京市を中心に、幼稚園・保育園にすまいるかが描かれた自由ノートを製作・配布しました。贈呈式では塗り絵を楽しんでもらい、園や子どもたちの反応も良かったと伺っています。
――今後の展開について教えてください。
秋間様:弊社はファミリー層のお客様が多いので、子ども向けの施策を強化していきたいです。ぬいぐるみを追加するのか、別のグッズを制作するのかは検討中ですが、今後も子どもたちが喜ぶ取り組みをしていきたいと考えています。
吉岡: 秋間様からは広告施策にも関心をいただいており、古谷野様から提案のあった「保育園・幼稚園や産婦人科での広告」なども、将来的に実現できればと考えています。
レディクル活用のおすすめポイント
――どのような企業にレディクルの活用をおすすめしますか?
秋間様: 「こんな施策をやりたいけれど、何から始めればいいかわからない」という企業にぴったりだと思います。自分で探すのには限界がありますが、レディクルさんに条件を伝えれば、その条件に合った企業を紹介してくれます。
「認知度を上げたい」といった漠然とした要望でも、それに適した企業と出会えるのが大きな強みです。「手段・方法はわからないけど、こういうのがやりたい」という思いが少しでもあるなら、どんどん活用してほしいですね。
また、吉岡さんは話しやすい方で、電話口でも気軽に相談してみようと思える存在です。実際、私たち広報企画室以外だけでなく採用チームも興味を持ち、そこからまた新たな案件に発展する可能性もあります。
――古谷野様から見たレディクルの価値は?
古谷野様: 従来の営業は、求められているかどうかもわからないところに飛び込んでいくスタイルでした。しかし、レディクルの場合、ニーズが明確な状態で、しかも企業様の期待感も高いんです。
同じ要望に対して複数のパートナー企業が提案するので、提案の仕方や内容を横並びで見られます。一方的に「私たちはこうです」という営業ではなく、お客様が困っていることの背景や、その先を一緒に考えながらプランを練っていく営業スタイルを構築できたのは大きな変化です。
「出会い」で広がった新しい選択肢
――「出会い」によってビジネスやご自身にどのような変化がありましたか?
秋間様: 入社当初は、SNSを開設して投稿するだけで、フォロワーを増やす施策も思いつきませんでした。
でも、レディクル経由含め、色々な企業と出会ってお付き合いしていく中で、「これもやってみたい」「こういうやり方があるんじゃないか」と選択肢が増えました。自分になかった視点を得られたのは大きな財産です。
古谷野様: 私はレディクルと出会って、営業スタイルが大きく変わりました。一方的に提案するのではなく、お客様の期待感を受けて複数の企業が競い、それぞれの強みを発揮する。その中で、お客様の課題やその背景を一緒に考えるスタイルが確立し、充実感を感じています。また一つの営業スタイルができたことで、一度きりではない末長いお付き合いができる関係性を築けるようになりました。
吉岡: 私たちレディクルが目指しているのは、まさにこうした出会いから長期的なパートナーシップが築かれることです。これからの展開も楽しみにしております。







