ーまずは、今回ご相談いただいた “SNS運用” について、協業する企業様を探されていた背景や当時持たれていた課題感を教えてください。
市原様:まず背景には、時代の変化に合わせて情報発信の仕方をアップデートしていきたい、という思いがありました。
かつては情報収集のメインツールであったホームページですが、若い世代にとっては今や「資料請求やイベント申し込みのためのツール」になっています。また情報収集や人脈づくりの役割は、Instagramを中心としたSNSに取って代わられるなど、媒体の使われ方自体が変化してきていますよね。
この流れを受け、若い世代の方々により私たちのことを知っていただくためには、「ホームページへの動線となるネット広告を増やすこと」よりも「かねて内製で運用してきたInstagramでの発信をさらに強化する」方をとるべきだ、と考えるようになりました。
内部の運用担当者も、経験を重ねるうちにターゲット層との感覚のずれを感じはじめていたようで……「新しい見せ方を考えたい」と相談を受けていたタイミングでもあり、一度プロの方に運用をお願いしてみようと動き出しました。
ーそうした中で、今回「レディクル」にご相談いただいたきっかけを教えてください。
市原様:運用をお願いできる方を探そうと、これまでお付き合いのあった企業様にもお声がけしたのですが、Web制作のみを扱われるところが多く、求めるような企業様にはなかなか出会えませんでした。またインターネットで検索しても、難しい専門用語が並んでいて「どのようなことができるのか・どの企業様に頼むのが良いのか」判断しかねる状況でした。そこで、レディクルさんにご相談することにしました。
もともと、1年ほど前に海江田さんからいただいたお電話をきっかけに、レディクルさんのサービスについては知っていて。当時はタイミングが合わず具体的なご相談はできませんでしたが、一度お会いして直接お話も伺っていました。
その時は、レディクルさんのサービスや当校のお話から、他愛もないお話まで楽しくさせていただいたのですが、自社のモノやサービスを売り込むのではなく「お困りの際にはご相談ください」とこちらのタイミングに委ねてくださるところが心地良く、何かあれば利用させていただきたいなと思っていました。
また海江田さんの声のトーンや相槌の打ち方、お話の進め方などが心地良く、直感的にフィーリングが合いそうだなと感じていたんです。
「要望を明確な言葉にできなかったとしても、 “こんな感じにしたい” とお伝えすれば理解して形にしてもらえるのでは」と期待があったため、困った時にお顔が浮かび、連絡させていただきました。
ーご相談をいただいてから、どのようにお話が進んだのでしょうか。
海江田:初めにSNS運用に取り組む上での目標やご予算についてうかがい、パートナー企業様を選定、ご紹介させていただきました。
SNS運用は1ヶ月や2ヶ月で成果が出るものではなく、少なくとも半年はお付き合いされてからご判断いただくことになるため、ある程度のご予算を確保いただく必要があります。
広報としてSNS以外の領域でも取り組みをされていることは、初めてお会いした際にうかがっていたため、限られたご予算で課題解決のご提案ができる企業様が合うのではと考えました。
ただそういったご条件もふまえ、「ご予算内で、下限としてはこのくらい費用をみていただく必要がある」「そのラインであればご提案ができるが、できることは限られる」と正直に、相場感を含めて伝えさせていただきました。
市原様:そうですね。「何とかします」と請け合うのではなく、予算内でできること・できないことを、海江田さんから初めにはっきり伝えていただけたのが良かったと思っています。学校の規模や内情も理解した上で、現実的なご提案をいただけるのではという感覚でした。
ー海江田さんは、住田美容専門学校様の課題をふまえ、どのようなお考えのもとパートナー企業様を探されたのでしょうか。
海江田:長期の取り組みになるからこそ「合う」企業様に出会って欲しいという思いがあったので、ご予算などの条件はもちろんのこと、市原様との相性を見極めながら選定していきました。
Instagram運用一つをとっても、レディクルにはたくさんの会社様が登録してくださっています。SNS運用には分析が必要不可欠ではありますが、データや専門的な知識に重きをおいてご説明されるご担当者様は、市原様に合わないだろうなと感じていました。対話を重ねる中で「実は……」という本音を引き出してくださる方が良いのではと考え、企業様をご紹介しました。それが今回ご発注いただいたO社様です。
ーご発注いただいた決め手は何でしたか?
市原様:基本は運用担当がやりとりさせていただいているので、一度オンラインでご挨拶しただけではありますが、最初のタイミングで直感的に「良いな」と思えたことですね。
お考えやサービスを押し付けるような方ではありませんでしたし、「この予算だとご対応できるのはここまで」と最初に伝えてくださった上で、本校の課題を解決するご提案をしていただけました。
また海江田さんとの最初のお打ち合わせの段階で、学校や私自身のことをある程度お伝えしていて、それをふまえて客観的に「合うだろうな」とピックアップしてくださった企業様だと思うので。まずはお願いして、やってみようと思えました。
ー実際にご発注いただいて、成果や満足度としてはいかがですか?
市原様:世代的にもSNS運用に限界があるので、私たちが思う「SNS運用とはこういうものだろう」という意識を捨ててお願いできるプロを見つけられたのが、まずは良かったと思っています。
その上で、新たな投稿に対して在校生からの評判がとても良く、お任せしてみて良かったと感じています。以前と変わった点としては、フォロワー数がやや伸び、投稿に対し卒業生や在校生の反応が増えたことです。もともと内部の運用担当がある程度成果を上げてくれてはいたので、ゼロからプロにお願いするような大きな数字の跳ねはないものの、依頼して良かったです。
運用を依頼して約半年が経ちますが、本校として継続させていただくことが先日正式に決まり、結果1年間の契約となりました。引き続き良いお付き合いができればと考えています。
ー「レディクル」をご利用いただいて良かったと思われる点があれば、お聞かせください。
市原様:まずは、限られた条件の中でも “プロにお願いする意義” を感じられるような、ご提案をしてくださる企業様と出会えたこと。特に海江田さんが間に立ってくださるからこそ、学校の内情や私の性格もふまえた上で、第三者の視点から「合う」かまで見極めたご紹介をいただけたことが、大変良かったです。そういった客観的な判断のおかげで、初めての企業様とお会いしてお話を前に進めていく過程を、スムーズに進められたと思います。
また今回の発注先は、本社が関西にある企業様なんですよね。インターネットで自分で調べるとしたら、おそらく東京の企業様に絞って探してしまっていたはずです。自分では見つけられなかったような良い企業様と出会えることが、レディクルさんにご相談する良さなのかなと感じました。
ー「レディクル」に今後期待されることはございますか。
市原様:現在、学校案内のリニューアルを考えています。現行の冊子も好評をいただいているのですが、最新のトレンドや世の中の動きなども捉えながら、また違ったコンセプトのものに挑戦してみたいんです。
自分の知っている範囲でやろうとするとやはり偏りが出てしまうので。またレディクルさんに良い企業様をご紹介いただけたら、ぜひお会いしてみたいと思いますね。たくさんの企業様の中で、私の要望に応えてくださる企業様を教えてもらえるのではと、期待しています。
ー「レディクル」は、“合う会社と、会う” をキャッチコピーにパートナー企業様をご紹介させていただいています。最後に、市原様にとって「合う」企業とはどのようなものか、お考えをお聞かせください。
市原様:やはり、こちらのことを理解しようと寄り添うスタンスでいてくださることが、大きな意味を持つと思います。
学校は一つの明確なコンセプトを持って進んでいますが、それは時代とともに変容していくべきものでもあります。私が核となる部分をお伝えしていく中で、ただ一方的に受け止めるだけでなく、客観的な視点から味付けを加えたご提案をいただけると嬉しいですね。双方向のキャッチボールをしていただける、という感覚でしょうか。
海江田さんとも、その部分で「合う」と感じました。最初にお伝えした学校や私自身のことを理解した上で、単なるフィーリングではないマッチングを考えてもらえた。だからこそ、企業様にもまずはお会いしてみようと思えました。
海江田:市原様が本音で話してくださったからこそ、ご事情への理解を深めて、相性の良い企業様をご紹介できたのだと思います。
今後も、困った時は「海江田さん」と思い出してもらえる存在になれるように。誠実にご対応しながら、心の距離を縮めていけると嬉しいなと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。
(撮影/古宮こうき 取材/伊藤 秋廣(エーアイプロダクション) 文/永田 遥奈)