27年で人口が半減。「チラシが届かない」世代へのアプローチが急務に
――まず、御社の事業内容について教えてください。
田村様: 弊社は鹿児島県で「A-Z」というスーパーセンターを3店舗運営しています。スーパーと言っても、食料品から車、ガソリンまで「何でも揃う」のが強みで、年間売上は約280億円、850名の従業員で地域の暮らしを24時間支えています。
――周辺にコンビニもない時代から営業を続けてこられたA-Zは、まさに地域のインフラといえる存在ですね。
田村様: 私たちが目指しているのは、まさに地域のインフラになることです。しかし、本社を置く阿久根市は、オープン当時の約27年前には人口約4万人の都市でしたが、現在は1万7,200人まで減少しました。完全に過疎化が進んでいる地域といえます。
そうした環境下で、これまで弊社が販促として活用していたのは「折込チラシ」のみでした。しかし、新聞の購読率低下に伴い配布部数は減少の一途を辿っています。そもそも若い世代は新聞を読まないため、その層へ情報を届ける手段がないことが大きな課題でした。
――特に若年層やファミリー層の取り込みに危機感があったのでしょうか。
田村様: はい。高齢のお客様は長くこの地域にお住まいで、弊社のことをよく知ってくださっています。一方で、ファミリー層や若い方は、なかなか足を運んでいただく機会が少ないのが現状です。
近隣には大手チェーンの店舗もあり、若い方はそちらへ流れてしまう傾向にありました。そこで、若年層にも確実にリーチできる新しい販促ツールとして、LINE公式アカウントの導入を検討し始めたのです。
――レディクルに相談されたきっかけを教えてください。
田村様: たまたまレディクルがスポンサードしているYouTube番組『Nontitle』を見て、サービスの存在を知りました。日常的に企業を探す機会は多いのですが、発注側は無料で活用できるサービスとのことでしたので、「まずは一度話を聞いてみよう」というスタンスで連絡させていただきました。
藤田: 実は最初にご相談いただいた内容は、LINEではありませんでした。ポイントカードのデータ活用に関するコンサルティングや、100円で販売するバナナジュースの自動販売機開発など、多岐にわたるご相談をいただいていたのです。そうした対話を重ねる中で、喫緊の課題としてLINE公式アカウントの運用支援に関するお話へと繋がっていきました。
3社比較で見えた「伴走力」という決定的な差
――LINE公式アカウントの外注先選定にあたり、どのような点を重視されましたか?
田村様: 最も重視したのは「伴走支援」の有無ですね。LINEの運用に関してはまったくの無知でしたので、アカウントの立ち上げから実際の運用支援まで、一から手探りの状態でも丁寧に教えていただけるような企業を希望していました。
藤田: 田村様のご要望にお応えするため、毛色の異なる3社をご紹介させていただきました。 1社目は、戦略立案から二人三脚で歩む「伴走支援型」。 2社目は、効率的な配信ツールを提供している企業。 3社目は、LINE活用を通じて店舗全体の利益向上を提案する企業です。
――最終的に、リメイン イン様に決められた際の決め手は何だったのでしょうか。
田村様: リメイン イン様は、「友だち数」の目標値を非常に論理的に説明してくださいました。さらに、その先の展開まで見据えた提案をいただけたことが大きかったです。
具体的には、「友だち数が増えた段階で、問屋様やメーカー様に広告出稿を募れば、その収益で運用代行費用を相殺できる。実質的にLINE運用のコストがかからない仕組みを作りたい」という内容でした。そこまで踏み込んだ提案をいただけたことが、非常に魅力的でしたね。
また、同じ「LINE運用」という課題に対しても、藤田さんが様々なジャンルの企業を提案してくださったおかげで、比較検討の幅が広がりました。
――予算感や、価格の妥当性についてはいかがでしたか?
田村様: 未知の領域への挑戦ですので、そもそも費用感が全くわからないという不安がありました。しかし、藤田さんから業界の相場も含めて事前にレクチャーいただけたので、妥当なラインを把握した上で安心して判断することができました。
藤田: 田村様の決断スピードの早さには驚かされました。2025年3月に最初のご相談をいただき、4月にはパートナーを決定。その後、6月にはLINE公式アカウントの運用がスタートするという、非常にスピーディーな展開でした。
年内で1万人、ブロック率3%。数字と「安心」の両面で得られた成果
――運用を開始されてから現在までの、具体的な成果を教えてください。
田村様: 最も分かりやすい指標は「友だち数」ですね。6月のスタートから年内1万人という目標を掲げていましたが、無事に年内で1万人を超えました。(1月9日現在:12,488人)その半分以上がオーガニック(自然流入)で増えているのも大きな特徴です。
また、ブロック率がわずか3%程度と非常に低いことも、リメイン イン様から「業界平均の20~30%を大きく下回る驚異的な数字だ」と評価をいただいています。
――オーガニックでの流入が多いというのは素晴らしいですね。具体的にどのような施策をされているのでしょうか。
田村様: 現時点では、店内掲示からの流入がほとんどです。先月からは目標達成に向けて、店内に登録ブースを設けてサンプルを配布するなどの施策も開始しました。
そもそも、弊社のLINE活用は「チラシの代わり」という位置づけです。普段から足を運んでくださる既存のお客様に、「今これがお買い得です」「こんなイベントをやっています」とタイムリーにお知らせすることを大切にしています。
――実際の活用事例で、特に印象に残っているものはありますか?
田村様: 備蓄米の入荷情報を配信した際、配信直後に多くのお客様が来店されたのが非常に印象的でした。当時、九州では備蓄米が品薄で、入荷してもすぐに売り切れてしまう状態だったんです。こうした緊急性の高い情報を、必要としている方にリアルタイムで届けられるデジタルの力を実感しましたね。
――災害時にも、地域のインフラとして大きな役割を果たされたと伺いました。
田村様: はい。昨年の夏に特別警報が出るような大雨災害が発生した際、弊社の隼人店(はやと店)が断水地域に含まれてしまいました。そこで、弊社の阿久根店(あくね店)と川辺店(かわなべ店)からトラックで水を運び込み、「当店にはまだ水の在庫があります」とLINEで発信したのです。
周辺の店舗では水が一切手に入らない状態でしたので、お客様から「ここに来れば水があると知って助かった」という切実な声を多くいただきました。
――有事の際、まさに地域のライフラインになられたのですね。
田村様: 実はこれには後日談がありまして、たまたま大雨の直前にリメイン インの方が鹿児島に来られていて、現地の惨状を目の当たりにされていたんです。
売り場の対応でパニックになっていた私たちに、先方から「この情報をすぐにLINEで流しませんか」と提案をくださいました。土日だったにもかかわらず、「写真さえ送っていただければ、文章はこちらで作成して配信しておきます」と迅速に動いてくださって……。その対応を見て、「本当にリメイン イン様にお願いしてよかった」と心から思いました。
LINEから広がるデジタルマーケティング戦略
――LINE公式アカウント以外にも、多岐にわたる施策を並行して進められているそうですね。
田村様: はい。ホームページのリニューアルをはじめ、MEO対策、OCR(紙データのデジタル化)、防犯カメラの刷新、リテールメディア(広告サイネージ)など、多方面のプロジェクトを同時に走らせています。何か新しい案件を思いついたら、まずは藤田さんに電話して相談するのが習慣になっていますね。
藤田: 昨日も新しいご相談をいただいたばかりです(笑)。ただ、一気に動くと現場の負担も大きくなるため、今は田村様の方で優先順位を調整しながら、着実に進めていただいています。
田村様: 主に新規事業について相談することが多いです。特にDX化の分野などは、「これを実現したいけれど、どこか良い会社はないだろうか」というフェーズでまずお声がけします。自社に知見がない分野を外注する際、最初の取っ掛かりとして非常に頼りにしています。
レディクル活用のおすすめポイント
――どのような企業にレディクルの活用をおすすめしたいですか?
田村様: 「無形商材」の分野は、特に強いという印象を持っています。DX化のような複雑な領域でも、ほぼ間違いなく要望に沿った企業を紹介していただけます。毎回、大体3〜5社ほどご紹介いただくのですが、「もし合わなければさらに別の会社も紹介できます」というスタンスなので、登録されている企業層の厚さを感じますね。
また、新しい取り組みや社内に知見がない分野に挑む際は、特におすすめです。自分で5〜10社の候補を探して問い合わせ、一つひとつ担当者と繋がっていくのは、膨大な時間と手間がかかります。その工程をプロが無料で担ってくれるのは、経営側としては本当にありがたいサービスです。
藤田: 田村様はいつも、A-Zのあるべき姿を常に探求されています。ご相談は集客だけでなく、社員の方向けの福利厚生にまで及びます。「A-Zに関わる全ての人を幸せにしたい」という想いが伝わってきて、私自身も身が引き締まる思いです。
――田村様ご自身の、今後の展望についてお聞かせください。
田村様: 深刻な人口減少が進む中で、強い危機感を持って経営にあたる必要があると考えています。「今、お客様が来てくれているから大丈夫」ではなく、10年、20年先を見据えなければなりません。
もう一人の役員ともよく話しているのは、「自分が将来おじいちゃんになった時、どういうサービスがあれば、この街でずっと暮らしたいと思えるか」ということです。それを20年かけて形にし、自分たちが引退する頃にしっかりと機能している状態にしたい。
私は17歳でアルバイトとして入社し、この会社しか知りません。24歳で取締役に就任しましたが、定年の65歳までを考えれば、あと40年あります。若い世代が経営陣にいるからこそ、40年先という長いスパンで街の未来を描くことができる。それが、今の私の果たすべき役割だと思っています。
継続的パートナーシップが生む信頼関係
――レディクルへの今後の期待をお聞かせください。
田村様: 担当窓口であるコンシェルジュが専属でついてくれる点は、私にとって非常に大きなメリットです。これまでの経緯や相談内容をすべて把握してくださっているので、案件同士の繋がりから「次はこれをお願いしたい」と伝えた際も、すぐに理解していただけます。
今後も何か課題や問題に直面したときには、一番に藤田さんへ相談したいと思っています。案件が終わったあとのフォローアップでも定期的にお話を伺えるので、非常に心強いですね。
藤田: ありがとうございます。田村様との対話を重ねる中で、実は「経営企画部」という部署を新設されるきっかけにも携わらせていただきました。「こうしたDX化などの取り組みは、本来は経営企画部のような部署が担うことが多いですね」といった会話から、「では、部署を作りましょう」という流れになったんです(笑)。
今では、その新部署に新しい社員の方が入ると、田村様が「何かあったら藤田さんに相談するといいよ」と私を紹介してくださいます。現在では、田村様を含め5名ほどの担当者様と直接やり取りをさせていただいています。
――まさに「社外の秘書」や「経営企画の一員」のような存在ですね。
田村様: 藤田さんに話すと、新しいプロジェクトが次々と立ち上がるので仕事は増えていくのですが(笑)、それだけ頼りにしながら一つひとつの施策が実現しているという証でもあります。これからも末長くお付き合いさせていただきたいと思っています。
藤田: 田村様のように、常に新しいことに挑戦し、地域のために何ができるかを考え続けている企業様を、私たちレディクルはこれからも全力でサポートし続けたいと考えています。
単に企業をご紹介するだけでなく、田村様がおっしゃる「40年先を見据えた経営」を実現するための長期的なパートナーでありたい。今回のLINE公式アカウントの成功は、その第一歩に過ぎません。人口減少という厳しい環境下で、地域インフラとして必要とされ続けるA-Z様の挑戦を、これからも一番近くで伴走させていただきます。






