人気の福利厚生ランキング10選|制度の概要や種類をご紹介
2024.08.08
優れた人材を獲得するため、または従業員の離職を防ぐためには福利厚生の充実が有効です。しかし最大限の費用対効果を得るためには、企業にあったニーズに適した福利厚生を選択し、作り上げる必要があります。そこで本記事では、社内で人気が高い福利厚生や、福利厚生を充実させる際の注意点を解説します。
この記事のポイント
①企業が福利厚生を充実させるべき理由
②社内で人気が高い福利厚生ランキング10選
③福利厚生におすすめのサービスを提供している会社
法定福利厚生の内容と種類
・健康保険
従業員のけがや病気などの緊急時に備えるための公的な医療制度です。国民健康保険と区別して、社会保険とも呼ばれています。
・厚生年金保険
従業員の退職後の老後資金を積み立てるとともに、高度障害時に備えるための制度です。
・介護保険
40歳以上から加入対象にした保険制度であり、少子高齢化が進む社会において、介護費用にかかる負担を軽減することを目的としています
・雇用保険
失業や休職、転職活動中に生活の安定を図るために設けられた保険制度です。
・労災保険
従業員が仕事中や勤務中に負ったけがや、仕事が原因で発症した病気に対する保険制度です。
・子ども、子育て拠出金
育児費用の負担を軽減し、次世代の育成を支援するために設けられた制度です。
法定外福利厚生の内容と種類
・食事
社員食堂で栄養のバランスの取れた食事を提供するなど、社員の健康を気遣うことができます。
・住宅
主に家賃補助や社員寮・社宅の整備を通じて、費用負担を減らすことでオフィス近くに居住してもらうことを目的として導入するのが一般的です。
・子育てや介護
能力や意欲のある従業員が、育児や介護の理由で離職することを防ぐ効果があります。
・働き方
「家庭の事情により時短勤務したい」「通勤の混雑をさけるために時差出勤をしたい」そのような社員の要望に応えることができます。
・その他
法定外福利厚生は、制度設計において自由であるため、ご紹介したもの以外にもさまざまな種類があります。
人材の獲得率や定着率が向上するため
福利厚生を充実させることは、優れた人材の獲得率と定着率の向上に大きな効果を与えます。転職が一般的となりつつあるため、企業は「他社にはない独自の福利厚生」を設けることが重要です。
また、賃金以外の報酬や条件が充実している場合には、従業員の離職を防ぐだけではなく、求職者にとっても他社と比較して魅力的に感じられます。人材確保の戦略の一環として、福利厚生の導入を検討することをおすすめします。
生産性の向上が見込めるため
福利厚生が充実し、従業員が心身共に健康で満足度の高い環境で働けることは、生産性の向上に繋がります。日々の業務において集中力が高まり、より積極的な働きや活発なコミュニケーションが期待できます。
健康で安心感がある職場であれば社員の能力を引き出し、真の対価が得られることで、企業への貢献意欲も湧くからです。
企業の社会的評価や信頼の獲得のため
福利厚生の導入は企業イメージに大きく影響し、場合によっては社会的評価の向上も高められます。特に取り組みが評価されると、厚生労働省の「安全衛生優良企業認定(ホワイトマーク)」や「えるぼし認定」といった認証取得することで、企業の信頼性の向上にもつながり、さらに企業の評価を高めることも可能です。
法人税が軽減されるため
福利厚生の充実にかかる費用は、条件を満たせば非課税の対象です。また、福利厚生費として計上することで、法人税の軽減ができます。
福利厚生費として計上するためには、以下の項目に注意する必要があります。これらの要件が満たしていない場合、計上が認められない場合があるので、十分に確認しておくことが重要です。
・全従業員に適用される
・社会通念上、常識と考えられる金額範囲
1.住宅手当・家賃補助
住宅手当や家賃手当補助は、従業員の家賃やローンの一部をサポートする制度です。会社にとっては予算の確保が難しいですが、社内の年齢や性別に関係なく高い人気を誇ります。
例えば、毎月2万円の家賃手当を支給したり、割安な家賃で社宅を貸し出したりします。また、雪が降る寒冷地域では暖房代が高くなるため、寒冷地手当として一時金を支給する企業もあり、重要視されている福利厚生です。
2.食事・ランチ補助
社員の日々の食事費用を削減するために行うのが食事・ランチ補助です。食事補助を通じて食生活をサポートすることで、社員の健康促進だけでなく、満足度やモチベーションの向上も期待できます。
また、フードサービスでは、栄養の取れたメニューの提供が可能なことから、社員の栄養管理をサポートし、ランチタイムを通じて社員のコミュニケーションを活性化することが可能です。
3.育児・介護休業・病気休暇
家族や自身に何か発生した場合でも、仕事や金銭面の心配をせずに休暇が取れる制度は、社員にとって魅力的な福利厚生です。子育てや介護に関する福利厚生としては、例えば「出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)」や「介護離職帽子支援コース」など、厚生労働省による補助金の対象となる場合が多くあります。
4.人間ドックなど法定外の健康診断
法律で義務付けられた「法定福利厚生」の健康保険とは異なり、企業独自の制度として、人間ドックなどの各種健康診断の費用を補充する福利厚生です。近年は健康関連の福利厚生に対する関心が増えており、健康サポート関連の制度は社員に安心感を与える福利厚生として高い人気があります。
5.財形貯蓄制度
財形貯蓄制度は、企業と国で社員の財産貯蓄をサポートする福利厚生です。
主に以下の3種類があります。
・一般財形貯蓄
・財形住宅貯蓄
・財形年金貯蓄
これらは、社員の給料やボーナスから毎月一定額を天引きをして財産形成を進めます。一度設定すれば給料振込の際に自動的に貯蓄できることや、財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄は節税にもなるというメリットがあります。
6.バースデー・リフレッシュ休暇
バースデー・リフレッシュ休暇は、労働基準法で定められている有給休暇とは異なり、企業が独自に設ける福利厚生です。社員の誕生日や好きな日など、社員が自分のタイミングで1日休暇を取得できるため、モチベーションの向上やリフレッシュの効果が期待できます。また、休暇制度が充実していると、社員は気軽に休むことができるようになり、ワークバランスの改善が可能です。
7.余暇施設・レジャー施設などの割引制度
企業側でレジャー施設や宿泊施設と提携し、社員がお得な価格で利用できる福利厚生です。主な施設には、スポーツジムやアミューズメント施設・宿泊施設などがあります。アクティビティを好む社員が多い企業で採用を進めることで、従業員満足度を高めることが可能です。
8.慶弔金
慶弔金とは、社員の結婚や出産・逝去などに際し、企業から支給される「祝い金」や「見舞金」に関する福利厚生です。慶弔金は、原則として全額が福利厚生費として計上できるため、法人税の軽減面でもメリットが大きく、多くの企業が慶弔休暇制度と併せて導入している制度です。特に慶弔金は需要があり、企業と社員との関係を深める効果が見込まれます。
9.インセンティブ制度
インセンティブ制度とは、社員のモチベーションや会社への信頼度を上げるために、インセンティブ(外的刺激)を与える福利厚生です。金銭や評価などの具体的なインセンティブは、社員のモチベーションを上げられます。さらに、社員の「努力が評価された」という達成感・満足感を刺激でき、企業への愛着を深める一助になります。
10.資格取得・スキルアップ手当
社員のキャリアアップやスキルアップを支援することも福利厚生の一つで、業務関連の資格や知識の取得を支援し、社員のスキルアップを目的とした制度設計が一般的です。業務に直接関係のない内容の制度は、福利厚生費として認められないことがありますが、キャリアパスの構築全般をサポートする福利厚生を設ける企業もあります。
「同一労働同一賃金」に則る
福利厚生を充実させる際は、「同一労働同一賃金」の考え方に則りましょう。「パートタイム・有期雇用労働法」にも明記されているように、正社員と同じ業務にあたっている従業員には、不公平な待遇を設けることは法律で禁止されています。
正社員とそのほかの雇用形態で業務内容に明確な差がない場合は、福利厚生の利用要件に「正社員であること」を含むのは避けるべきです。同一労働同一賃金に則らない福利厚生は法律的に福利厚生として認められない可能性が高く、福利厚生費として計上も難しくなります。
公平性のある福利厚生にする必要がある
福利厚生は「同一労働同一賃金」だけでなく、他の視点からも見て公平性のある制度設計をすることが重要です。特定の従業員しか対象とならない制度は不公平感を生み、結果的に企業への満足度を低下させる可能性があります。要件が偏る制度を導入する場合には、複数の制度を設けることで公平性を高める手段も考えられます。
種類の豊富さにこだわらない
福利厚生がメディアで取り上げられる企業は、ユニークな制度を多く取り入れている企業も多いですが、その豊富さにこだわることは必ずしもお勧めできません。ユニークな制度が多ければ多いほど注目を集めやすく、求職者の関心も留まりやすいですが、その一方で制度が複雑になると、利用しづらさから従業員満足度の低下を招く恐れがあります。
導入前にニーズを把握する
福利厚生は従業員のニーズに合っていなくては効果を発揮しません。従業員の性別や年代、企業文化によってニーズの傾向は異なるため、制度を導入する前にアンケートや面談などを実施して、従業員の具体的な希望や意見を把握することが重要です。
導入後は効果を確認する
導入後は、制度の利用促進をするために周知を行い、費用対効果が適切か確認するために、効果検証を定期的に実施します。時間の経過や社員の年齢層の変化によって、必要とされる福利厚生は変わりますし、ニーズを理解していない福利厚生を続けると、逆に時代遅れの企業イメージを定着させてしまう恐れもあるため注意が必要です。
株式会社フライヤー
株式会社フライヤーは、優れた書籍との出会いを促進する時短読書サービスです。通勤時間などのスキマ時間を活用して教養やビジネススキルを身につけることができるため、高い意欲をもつビジネスパーソンに広く利用されています。また、法人向けのプランがあるので福利厚生によく使われるサービスです。
会社名
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株式会社フライヤー
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設立年度
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2013年
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対応領域
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自己学習
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おすすめポイント
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従業員の学習に効果的な福利厚生サービスを提供できる
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株式会社つなげーと
株式会社つなげーとは、趣味友作りアプリ「つなげーと」を用いた福利厚生サービスを行います。「つなげーと」は、日本最大級のサークルコミュニティであり、ウェブやアプリで、サークルを探している人と、メンバー募集をしているサークルをつなげるプラットフォームです。
会社名
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株式会社つなげーと
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設立年度
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2010年
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対応領域
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趣味友作りアプリ「つなげーと」の運営(健康)
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おすすめポイント
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従業員のリフレッシュに繋げられる福利厚生サービスを提供できる
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株式会社ヤマウチ
株式会社ヤマウチは、地域の生活応援企業としてさまざまな事業を手掛けています。エネルギーやカーメンテナンス・外食・フィットネスなどの事業があり、全国展開しているフィットネスジムの法人会員制度を導入しています。こちらの法人会員制度を利用することで、企業は福利厚生として従業員にジムの利用を提供できます。
会社名
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株式会社ヤマウチ
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設立年度
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1950年
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対応領域
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健康増進施設
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おすすめポイント
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スポーツジム利用など、従業員の健康に繋がる福利厚生サービスを提供できる
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本記事では、福利厚生の種類や福利厚生を充実させるべき理由などを解説してきました。福利厚生を充実させることが、社員のモチベーションの向上に繋がることは分かっているけれど、おすすめの福利厚生を探そうと思っても簡単に見つからず、困っているという方も多いのではないでしょうか。
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