会社向けのメンタルヘルスケアサービスで可能な取り組みとポイント|おすすめのサービス提供会社もご紹介
2024.08.30
近年、メンタルヘルスケアの重要性が注目されています。
しかし、具体的になぜメンタルヘルスが重要なのかわからない、メンタルが不安な社員をどのように見つけてケアをすればよいかわからないとお困りの企業担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、企業向けのメンタルヘルスケアサービスのメリットや取り組み事例、おすすめのサービス提供会社をご紹介します。
メンタルヘルスケアの取り組みでお悩みの方は、ぜひご一読ください。
この記事のポイント
1. 企業がメンタルヘルスケアに取り組むメリット
2. 企業向けのメンタルヘルスケアサービスでできる取り組みとポイント
3. おすすめの企業向けメンタルヘルスケアサービス会社
厚生労働省は、メンタルヘルスケアを以下のように定義しています。
「全ての働く人が健やかに、いきいきと働けるような気配りと援助をすること、およびそのような活動が円滑に実践されるような仕組みを作り、実践すること」
(出所:厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
ポイントは、全ての働く人が対象となっている点です。メンタルヘルスの不調というとパニック発作などの神経症性障害や統合失調症などをイメージする方が多いかもしれませんが、健康に勤務していても過剰なストレス状態にある人、今はいきいきと働けている人もメンタルヘルスケアの対象となります。
生産性低下の抑止
企業がメンタルヘルスケアに取り組む最大のメリットは、生産性低下の抑止ができることです。例えばメンタルヘルスの問題で従業員が半年間休業した場合、労働損失は半年分以上発生することになります。これは、一般的に休業前にはパフォーマンスが低下し、復帰後のリハビリ期間も100%のパフォーマンスは発揮できないことが多いためです。
また、従業員が休業には至っていなくても、メンタルヘルスに不調を抱えたまま業務に従事していると生産性は低下します。つまり、休業や病欠という形で影響が顕在化していなくても、メンタルヘルスに不調を抱えた従業員がいる会社では多額の労働損失が発生しているのです。
離職率の低下・従業員の定着率アップ
企業がメンタルヘルスケアに取り組むメリットには、離職率の低下や従業員の定着率アップも挙げられます。具体的に、従業員の離職に関する会社の損失は、以下の項目が考えられます。
・入社から退職までにかかった給与・賞与・社会保険料
・新しい従業員の採用コスト(求人広告など)
・新しい従業員が入社するまでの期間に発生する、他の従業員の負担増・残業代
・新しい従業員の教育コスト
また、少子高齢化が進む日本では多くの企業で人手不足が課題となることが想定されます。そのような事業環境下では、コストさえかければ代わりの従業員を採用できるという考え方は通用しません。そのため、メンタルヘルスケアによる従業員の離職防止は、今後ますます重要になります。
ミスや事故の発生率低減
致命的なミスや事故の発生率低減も、企業がメンタルヘルスケアに取り組むべきメリットの一つです。特に高いストレス状態にある人は、ミスや事故を起こす確率が大幅に上昇し、致命的な場合は金銭的な損失に留まらず、さまざまな負の影響に繋がりかねません。例えば、従業員のモチベーションの低下や会社の評判などが挙げられます。
このことから、致命的なミスや事故を避けるためにも、メンタルヘルスケアに取り組むことは重要です。
法的リスク・損害賠償の発生抑止
ハラスメント行為に関わる法的リスクや労災認定による損害賠償の発生を抑止するという面でも、企業がメンタルヘルスに取り組むメリットがあります。
従業員のメンタルヘルスの不調が職場のハラスメント行為による場合、「パワハラ防止法」に抵触する恐れがあります。もし違反が発覚し、厚生労働省から勧告を受けても改善が見られなかった場合、社名が公表される可能性があるため注意が必要です。
また、メンタルヘルス不調で休職した従業員を解雇や自然退職扱いとし、その後に労災認定がされて解雇や自然退職が無効になると、多額の賠償金が発生する恐れがあります。これは、雇用契約が継続している状態で、会社が賃金を支払う義務があったにもかかわらず、賃金を支払わなかったと見なされるためです。
これらのことから、法的リスクや損害賠償リスクを避けるためにも、メンタルヘルスケアに取り組むことは重要です。
ストレスチェック
ストレスチェックは、定期的に従業員のストレスレベルを測定し、心理的負荷の評価を行う取り組みです。質問形式のアンケートを用いて集団ごとの傾向や個々の従業員のストレス要因を特定し、分析結果をもとにストレス軽減のための対策を提案することで、企業全体のメンタルヘルスを向上させます。
企業としては、プライバシー保護を徹底し、従業員が率直に回答できる環境を整えることが重要です。そのため、回答の匿名性を確保し、データの管理に細心の注意を払う必要があります。さらに、結果を適切に活用し、具体的な改善策を迅速に実施することも重要です。
カウンセリング
カウンセリングとは、専門のカウンセラーが従業員の悩みやストレスに対する個別相談を行う取り組みです。特にカウンセリングは、個人セッションやグループセッションを通じて、心理的サポートやストレス解消法を提案し、定期的なフォローアップにより、長期的なメンタルヘルスの維持を支援します。
また企業としては、カウンセリングの機密性を確保し、従業員が安心して相談できる環境を整えることが必要です。特に、カウンセラーの選定にも慎重を期し、専門性の高いスタッフを配置し、合わせて従業員にもカウンセリングの重要性を認識させるための啓発活動を行う必要があります。
コーチング
コーチングは、専門のコーチが従業員や管理職に対しパフォーマンス向上やストレス管理のためのスキルを提供する取り組みです。コーチングは、個々の目標設定やキャリアプランにもとづき、定期的なセッションを通じて自己成長をサポートし、コーチングを通じて、リーダーシップやコミュニケーションスキルの向上も図ります。
また企業としては、 コーチの選定に慎重を期し、従業員のニーズに合ったプログラムを提供することが重要です。このプログラムを実践し、コーチングの効果を定期的に評価するとともに、フィードバックを取り入れることでプログラムの質を向上させられます。さらに、コーチングの成果を組織全体で共有し、学びを広めることも大切です。
相談窓口
相談窓口は、従業員が気軽に相談できる窓口を設置し、専門スタッフが対応する取り組みです。電話やメール、対面での相談が可能で、ストレスや職場の問題について迅速かつ適切に対応し、相談内容に応じて、必要な専門家のご紹介や追加支援も行います。
また企業としては、相談窓口の存在を従業員に広く周知し、利用しやすい環境を整えることが大切です。特に、相談内容の機密保持を徹底し、従業員が安心して利用できるよう信頼関係を築くことが求められます。また、相談窓口の利用状況や問題の傾向を把握し、組織全体の改善に役立てることも重要です。
職場復帰支援
職場復帰支援は、長期休職後の従業員がスムーズに職場復帰できるよう、個別の復職プログラムを提供する取り組みです。職場復帰支援を行うことで、段階的な復帰計画を立て、業務量や勤務時間を調整しながら徐々に復帰させられます。さらに、復職後も定期的なフォローアップを行い、継続的なサポートの提供が可能です。
また企業としては、復職者の状態を十分に把握し、無理のない復帰計画を立てることが重要です。無理のない復帰計画を立てることで、職場環境や業務内容を適切に調整し、復職者がストレスなく働ける環境を整えられます。特に、復職後も継続的な支援を提供し、問題が発生した場合には迅速に対応する体制を整えることが大切です。
ビジネス心理コンサルティング株式会社
ビジネス心理コンサルティング株式会社は、企業向けのメンタルヘルスケアやコミュニケーション研修を中心に提供する企業です。特に、組織の活性化やリーダーシップの向上を目指した講演・研修が強みです。
またメンタルヘルスケア関連では、ストレスチェックやメンタルヘルス研修・カウンセリングサービスを提供しています。中でもメンタルヘルス研修では、経営層・管理職層・リーダークラスを対象に、メンタルヘルスに関する基本的な知識の習得と、部下のメンタルヘルスの不調を早期に察知し、不調をきたさないためのコミュニケーションについて学ぶことが可能です。
会社名
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ビジネス心理コンサルティング株式会社
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設立年
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2003年
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対応領域
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メンタルヘルスケア研修 / コミュニケーション研修 / リーダーシップ向上研修など
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おすすめポイント
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・研修事業の強みを活かし、従業員がすぐに実践できるよう設計された研修プログラム
・企業・官公庁・学校・医療関係などに豊富な実績あり
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株式会社せんだ兄弟社
株式会社せんだ兄弟社は、人事制度の構築や改訂支援・人材育成のコンサルティングおよび教育研修サービスを提供しており、顧客企業の現場実務に入り込み、強みを伸ばす支援を行うことを得意としています。
特にメンタルヘルスケア関連では、階層別研修や人事制度構築を通して従業員のストレス管理やメンタルヘルス向上をサポートしています。また階層別研修では、理論と実践を組み合わせたカリキュラムを行い、従業員の自己実現を支援することでストレスの低減が可能です。さらに人事制度構築では、ハラスメントなどの労務トラブルリスクを低減するための制度構築を支援しています。
会社名
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株式会社せんだ兄弟社
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設立年
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2017年
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対応領域
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人材育成/コンサルティングなど
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おすすめポイント
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・理論と実践を組み合わせた独自の教育メソッドで従業員のストレスを未然に軽減
・労務トラブルリスクを低減するための人事制度構築
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株式会社タンタビーバ
株式会社タンタビーバは、リーダーシップ開発や組織改革を中心としたコンサルティングサービスを提供する企業で、人材のポテンシャルを引き出し組織の成長をサポートすることに関して強みがあります。
特にメンタルヘルスケア関連では、メンタルヘルス専用の研修プログラムを提供しています。
また株式会社タンタビーバでは、組織が活力を持ち成長するバロメータは、「従業員の笑顔の多さ」であると考えており、自然と従業員の笑顔が増えていくような環境づくりを支援する研修プログラムの提供が得意です。
会社名
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株式会社タンタビーバ
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設立年
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2015年
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対応領域
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インターナルブランディング/マーケティングディベロップメント
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おすすめポイント
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・組織全体の笑顔を増やす形でのストレスマネジメント
・研修の内製化サポート
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株式会社キャリアアシスト
株式会社キャリアアシストは、新人研修やリーダー育成・マネジメント研修・キャリアコンサルティング・メンタルケアなど幅広いサポートを行っている企業です。
メンタルケアは「心の専門家」で、ストレス社会を切り抜ける上で欠かせない分野です。これらに関する幅広いサポートの提案およびカウンセリングを、国家資格保有者が親身になりサポートします。
会社名
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株式会社キャリアアシスト
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設立年
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2015年
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対応領域
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キャリアコンサルティング事業
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おすすめポイント
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・メンタル不調予防カウンセリング・離職防止カウンセリングをキャリアコンサルタント(国家資格)が実施
・ハラスメントを起こさない関係性構築研修
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本記事では、企業向けのメンタルヘルスケアサービスを活用すればどのような取り組みができるのか、またおすすめのサービス提供会社をご紹介しました。しかし、メンタルヘルスケアサービスを活用するとさまざまなメリットが得られることは分かっていても、どのようにして選べばよいのか困っているという方も多いと思います。そのような時は、「Ready Crew(レディクル)」がおすすめです。
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