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ブランドマーケティングとは?効果や手法、ブランディングとの違いも徹底解説

ブランドマーケティングとは?効果や手法、ブランディングとの違いも徹底解説

2025.01.15

ブランドマーケティングは、企業の価値やイメージを高める上で重要な取り組みです。しかし、「具体的にどのように進めればよいのか」「ブランディングとは何が違うのか」などといった疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこで本記事では、ブランドマーケティングの概念や具体的な効果、主要な手法などの基本的な情報とともに、参考になる事例や成功のポイントを詳しく解説します。ブランドマーケティングを基礎から理解して実践したい企業担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事のポイント
1.ブランドマーケティングで得られる効果
2.ブランドマーケティングで使われる手法
3.ブランドマーケティングを成功させるために必要なポイント

ブランドマーケティングとは?

 

ブランドマーケティングとは、企業や商品独自の価値を認めてもらうためにブランドを作り、顧客をファン化させる取り組みのことです。取り組みを通じて顧客と強固な信頼関係を築くことによって、顧客のロイヤルティを高め、収益の安定化を目指します。

 

なお、類似する用語に「ブランド」がありますが、ブランドとブランドマーケティングは以下のように全く異なる意味を持ちます。

 

項目

ブランドマーケティング

ブランド

概要

構築されたブランドを活用し、ターゲット市場での認知度や信頼を高め、顧客をファン化するためのマーケティング活動

競合の商品が溢れる中でも、自社商品を手に取ってもらうためのデザインやキャッチコピー、ブランドストーリーのこと



目的

顧客に企業や商品の理念や価値観を深く理解してもらい、顧客との信頼を構築すること

顧客をファン化させること



主な活動内容

広告やPR、イベントなどを通じてブランドを顧客にアピールすること

ロゴやデザインの作成やブランド理念の策定、またビジョン・ミッションの設定を行う。さらにはブランドガイドラインの構築も実施する

 

上記の表からわかるように、マーケティングは自社商品を顧客に手に取ってもらうための仕組みであり、ブランドを広めていく活動もマーケティングの中に含まれています。

 

ブランドマーケティングで使われる手法

 

近年のブランドマーケティングでは、さまざまな手法を用いてアプローチします。ここでは、ブランドマーケティングで使われる手法を具体的にご紹介します。

 

SNS・SNS広告

SNSは、ユーザーがコンテンツを楽しみながら情報をチェックする傾向が強い媒体です。そのため、SNSに自社アカウントを開設し、定期的な情報発信やSNS広告へ自社商品、またサービスに関する有益な情報を投稿したり、広告を出稿することによって、抵抗感を抱かれることなく自然と自社の認知度を高められます。

 

Web(インターネット)広告

Web(インターネット)広告とは、Webサイトやアプリなどの広告枠に表示されるデジタル広告の一種です。一口にWeb広告と言っても、以下のように多種多様なWeb広告に分けられます。

 

・リスティング広告:Googleなどの検索エンジン上へ出稿できる広告

・動画広告:YouTubeなどの動画アプリで配信される広告

・ディスプレイ広告:Webサイトの広告枠に表示される広告

 

また、Web広告は広告代理店を経由せずに自社で広告運用しやすいため、広告コストを抑えられ、長期的なブランドマーケティングが可能です。

 

自社のホームページ

自社のホームページは、ブランドマーケティングにおいてブランド価値を高められる重要な情報発信の媒体です。特に、ホームページのデザインや配色を統一することによって、ブランドの価値やイメージに一貫性が生まれ、ブランドの訴求力を高められます。

 

また、自社ホームページとアクセス解析ツールを連動すれば、閲覧数や滞在時間、クリック数といった顧客のレスポンスを詳細に解析することも可能です。解析したデータの活用によって、ターゲット層に適したコンテンツの提供が可能になり、ターゲット層の趣向やニーズに即した、より効果的なアプローチが期待できます。

CM放送や雑誌掲載

CM放送や雑誌掲載も、ブランドマーケティングでよく活用される手法の1つです。これらのメディアを使用することによって、不特定多数に自社の情報をアピールすることが可能です。

 

また、CM放送や雑誌掲載自体が、企業やブランドの信頼度、またステータスの向上に繋がる場合もあります。特に、大手メディアに出稿することによって多くの人々に認知され「信頼できるブランド」というイメージを確立でき、より多くの顧客からの支持を獲得できます。

 

ブランドマーケティングにおける代表的な戦略

 

ここでは、ブランドマーケティングにおける代表的な戦略をご紹介します。それぞれの戦略を適切に活用してブランドの競争力を高め、競合との差別化に繋げられます。

 

会社イメージを利用した差別化

ブランドマーケティングの重要な戦略の1つが、心理的要素による差別化を行うことです。この戦略では、商品やサービスそのものではなく、会社の持つイメージから顧客に訴求する点が特徴です。

 

例えば、BtoCの場合には、サービスを使用した分だけ株がもらえる新規ビジネス「KABU&」が明石家さんまさんを起用したCMを打ち出しているように、人気タレントを起用したCMによってブランドに対する好意的なイメージを形成する効果が期待できます。

 

一方、BtoBの場合には、営業スタッフのキャラクターや企業としての信頼度などが該当し、競合他社との差別化に繋がる要素となり得ます。

 

新たな価値の創造

今まで世の中にはなかった機能や体験などの新たな価値を提供することも、ブランドマーケティングの代表的な戦略です。この戦略では、新たな価値提供により、顧客に驚きや感動を与え、ブランドの独自性を強調します。

 

近年では、OpenAIが開発した、まるで人間のように文章や画像などを簡単なテキスト指示から生成できる「ChatGPT」がこの戦略の成功例です。

 

OpenAIのような唯一無二の価値創造は、新たなビジネスモデルの構築や新しい技術開発などによって実現できます。

 

新規の選択軸を提示

顧客へ新しい選択軸を提示することも、ブランドマーケティングの戦略です。具体的には、今まで自社や他社が行っておらず、市場が注目していなかったニーズを探り当て、そこに注力するアプローチを指します。

 

この戦略の代表的な例として、「Spotify」など音楽のサブスクリプションが挙げられます。従来音楽業界で主流であった、CDをはじめとする買い切り型サービスから、利用期間に応じて料金が発生するといった新しい購入の選択肢の提示に成功しました。

 

この戦略では、既存の商品やサービスの切り口を変える必要があるため、技術開発力よりも新しい商品価値を発見するマーケティング視点が重要です。

 

ブランドマーケティングで得られる効果

 

ブランドマーケティングに取り組むことによって、商品やサービスの利益向上に繋がるさまざまな効果を得られます。ここでは、ブランドマーケティングで得られる効果を詳しくご紹介します。

 

顧客生涯価値(LTV)が最大化する

ブランドマーケティングの成功により、ブランドを好む顧客が増えると、ブランドに対するロイヤリティが育てられ、リピート率の向上が期待できます。その結果、顧客生涯価値(LTV)を最大化できます。LTVとは、1人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす可能性がある総収益のことです。

 

LTVは、ブランドマーケティングの効果を測定する上で重要な指標の一つです。認知度の向上に伴い新規顧客が集まっていく中で、長期的な収益性を確保するために、LTVをいかに最大化できるかが重要とされています。

 

価格競争に陥らなくなる

ブランドマーケティングが成功し、自社サービスや商品が世間に広く認知されるにつれて、信頼度も高まります。顧客からの信頼度が十分に高まると、商品やサービスの価値そのものを基準に選ばれるようになり、価格競争に巻き込まれるリスクを軽減することが可能です。

 

顧客に「このブランドなら間違いない」と思わせるような信頼感や安心感を顧客に与えることができれば、相場と比較して高額な価格帯であっても選ばれるケースが増加します。結果として、自社サービスや商品の価値を下げることなく、利益率を維持しながら安定した収益を確保できます。

 

資金調達がしやすくなる

ブランドマーケティングが成功すると、企業の信頼性や社会的価値が世間に広く認知されるため、資金調達においても大きなメリットを得ることが可能です。

 

近年、投資家は企業の財務状況だけでなく、ESG(環境:Environment・社会:Social・ガバナンス:Governance)に取り組んでいるかで判断している傾向が見られます。

 

ブランドを確立できれば、投資家に自社がいかに社会に貢献している会社かを効果的にアピールできるため、資金調達が容易になります。

 

広告費用を節約できる

ブランドマーケティングに成功すれば、商品やサービスの認知や信頼性を獲得でき、いわゆる「指名買い」の増加が期待できます。

 

指名買いとは、自社がアプローチする前から顧客の中で自社の商品やサービスの購入が確定した状態で購入される行為のことで、ブランドロイヤリティの高い顧客に見られる購買行動です。

 

指名買いが増加すれば、広告やプロモーションに費用をかけなくても自然と商品が売れるようになり、広告費用を長期的に削減できます。

 

人材が集まりやすくなる

ブランドマーケティングで信頼度が上がれば、大規模な求人広告を出稿しなくても、人材採用がスムーズになる効果もあります。

 

ブランド力が向上することによって、自社ブランドの信頼性に惹かれた求職者から「憧れの企業に応募したい」「知名度の高い職場で働きたい」などと、積極的に応募される可能性が高まるからです。

 

特に、新卒の就活生は、企業の安心感や知名度、また上場企業のような信頼性を重視する方が多いとの調査報告もあり、ブランドマーケティングにより新卒の獲得が有利になる、と期待できます。

 

結果として、自社のブランドに共感する優秀な人材が集まりやすくなり、採用活動のコスト削減や長期的な離職率低下に繋がります。

 

参考になるブランドマーケティングの事例まとめ

 

大手企業の中には戦略的にブランドマーケティングを実施し、顧客のファン化に成功している企業も多くあります。ここでは、ブランドマーケティングの成功事例をご紹介します。

 

1.アサヒ飲料「ターゲット市場のニーズに合わせた戦略で成功」

大手飲料メーカーのアサヒ飲料は、三ツ矢サイダーやバヤリースなど多くの独自商品を持ち、それぞれターゲットが異なります。そのため、それぞれの商品でファンを獲得するために、以下のように商品に合わせたブランドマーケティングを実施しました。

 

・三ツ矢サイダー:主力ターゲットである若者世代からの知名度獲得を目指すために、若者から人気があるアイドルとのコラボレーションを企画

・カルピスソーダ:健康志向の女性を新たなターゲットに再設定し、「心とからだの健康によい」ことを印象付けるパッケージの作成

 

このようにターゲットのニーズに合わせた戦略によって、各商品においてブランドマーケティングを成功させ、ファンを獲得できています。

 

2.星野リゾート「顧客や季節、地域によって異なるブランドマーケティングを展開」

全国に温泉旅館を展開する星野リゾートは、競合施設との差別化を図るために、独自サービスやアクティビティの開発などを行っています。例えば、以下のように顧客によって異なる旅館ブランドを展開し、ピンポイントでニーズに応えることを行い、幅広い顧客層のリピートを獲得しています。

 

・リゾナーレ:子ども連れの家族旅行をターゲットに、季節や場所ごとに異なるアクティビティを提供するリゾートホテル

・BEB:若者の友だち旅行をターゲットに、朝食やチェックアウトの延長OKなどルーズに過ごせるをコンセプトに掲げるホテル

 

また、若者の顧客を増やすため、SNSなどでのブランドマーケティングも積極的に行うことによって、星野リゾートを利用していない顧客でもよい印象を持つほどブランディングに成功しました。

 

3.Google「検索エンジンとしての地位を築き多くのファンを獲得」

今や世界中で利用される検索エンジンを提供するGoogleは、インターネット検索エンジンとしての地位を築くために、以下を提供しました。

 

・シンプルで誰もが使いやすいユーザーインターフェース

・高度な検索アルゴリズムを用いて、ユーザーの検索ニーズに合ったより正確なコンテンツを上位表示する仕組み

 

これらを提供した結果、BingやYahoo!をはじめとした多様な検索エンジンがある中で、多くのファンを獲得することに成功しています。

 

ブランドマーケティングを成功させるために必要なポイント

 

ブランドマーケティングの成功には、最新情報の把握や施策の工夫が必要です。ここでは、ブランドマーケティングを成功させるために必要なポイントについてご紹介します。

 

最新情報をチェックしアップデートする必要がある

マーケティングは常に進化を続けるものです。例えば、ブランドマーケティングの手法の一つであるWeb広告を例にとると、Web広告で成功し続けるためには以下のような運用知識を常にアップデートしていかなければなりません。

 

・最新 / トレンド手法

・運用に役立つ最新ツール

・Web広告を出稿できる世界中の最新広告プラットフォーム

・ターゲットユーザーのトレンド

 

特に、検索エンジンなど広告プラットフォームのアルゴリズム変更やAIツールの進化、ユーザーの行動や嗜好の変化は敏感に捉える必要があります。これらを常にキャッチアップし続けることによって、時代や顧客のニーズに合った戦略の展開が可能となり、競争力を維持しつつ、ブランドの価値をさらに向上させられます。

 

ブランドマーケティングに関する最新の知識やスキルは社内で共有し、マーケティング施策を素早く改善できる仕組みを作ることが大切です。

 

プッシュ型とプル型、両方の施策を行う必要がある

ブランドマーケティングを成功に導くには、プッシュ型とプル型それぞれの施策をバランスよく組み合わせることが重要です。

 

項目

プッシュ型

プル型

概要

企業から顧客に対して積極的に情報を届け、購入を促すマーケティング手法

顧客が自ら情報を探し、商品やサービスを選択するよう促すマーケティング手法

目的

知名度の向上

顧客とのコミュニケーションを取り、顧客からの長期的な信頼と支持を獲得

主な手法

・新聞や雑誌広告などオフライン広告

・Web広告などオンライン広告

・SNS

・インサイドセールス

 

それぞれを組み合わせることで、広く認知を得られるだけでなく、顧客一人ひとりとの関係性を深めることができ、ブランドが世間に浸透します。ブランドマーケティングの成功には、この「広げる力」と「深める力」の両立が重要とされています。

 

ブランドの要素が伝わる高品質なコンテンツの制作

ブランドマーケティングでは、独自性の高いブランドイメージの構築が他社との差別化において重要です。

 

具体的には、メッセージ・デザイン・トーンなど、ブランドの構成要素を統一することによって、顧客に明確なブランドイメージを伝えられます。そのため、一貫性を維持した高品質なコンテンツの制作が必要です。

 

Web広告やSNS投稿、動画コンテンツなど全てのコンテンツで一貫性を保つことによって、ブランドの信頼性を高め、より多くのファン獲得に繋がります。

 

競合他社の動向や最新トレンドを把握する必要がある

ブランドマーケティングを成功させるには、競合他社の活動やマーケットの最新トレンドを常に把握し続けることも重要です。「競合がどのような手法でブランドを展開しているのか」「どのような顧客層をターゲットにしているのか」を意識し分析しなければ、自社ブランドとの差別化ポイントを見つけられません。

 

また、市場のトレンドを自社のコンテンツに取り入れることで、時代に合った価値観やニーズに応えるブランドイメージの構築が可能です。

 

競合他社や市場の情報をもとに戦略を調整することによって、競争優位性を高め、自社にしかない魅力を提供できます。

 

ブランドマーケティングを成功させ、顧客との関係性を高めよう

 

ブランドマーケティングは、サービスや商品の認知度を高め、顧客からの信頼を獲得し、自社のファンを増やすために重要です。しかし、顧客のファン化を実現するためには、SNSを活用した情報発信や高品質なコンテンツ制作や最新トレンドの把握が必要となり、高度な専門知識と幅広いスキルが求められます。

 

これらの課題だけではなく、前提としてブランドマーケティングが自社の課題解決になるのか、ブランドマーケティングの活用によって自社の目標は達成できるのかを明確にさせるためにも、「Ready Crew(レディクル)」の活用がおすすめです。

 

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