2025.12.11
ODMはメーカーが製品の設計から生産までを担う仕組みで、化粧品・家電・アパレル・生活雑貨など幅広い分野で採用されています。本記事では、OEMとの違いやメリット・デメリット、導入の流れ、委託先選びのポイントなどを解説しているので、ODMを検討している企業は参考にしてください。
目次
ODMとは受注企業のブランド製品の企画・設計から製造までを一括して受注メーカーが担当するビジネスモデルになります。基本的な仕組みは、ブランド側が製品のアイデアやコンセプトを提示して、受注メーカーが製品の設計から開発・製造までを行うことです。
ODMをわかりやすく言うと、メーカーが設計やデザインもしてくれると捉えておきましょう。なお、ODMではメーカーが持つ技術力や市場データを活かしてトレンドを取り入れた商品開発を行い、アパレルや化粧品など様々な業界で活用されています。そのため、発注企業は販売やマーケティングに力をいれることができ、かつ迅速な商品展開が可能となるのです。
ここでは、OEMとODMの違いを解説します。
OEMとの違いを簡単に言うと、製品の設計や開発をどちらが行っているかです。OEMは委託企業が製品の設計図や仕様をすべて用意して受託企業が製造します。それに対し、ODMは製品の開発・設計・製造をしますが、完成した商品は自社のブランド名で販売しています。
ここでは、ODMのメリットとデメリットを解説します。それぞれを把握し、取り入れるか否かを判断する際の参考にしてください。
ODMは既存設計や製造ラインを活用できるため、開発スピードが速く短期間で商品化できます。製造に時間をかけずマーケティングや販売戦略に集中できるので、品質管理が整い安定して製品を提供できる点がメリットです。
ODMは既存設計をベースにすることから独自性が出しにくく、原価や利益率の管理が難しいです。また、開発や製造を外部に任せるため技術やノウハウが自社に蓄積されにくい点もデメリットに挙げられます。
ここでは、ODMとOEMのどちらを選択するか、その判断基準を解説します。
OCMは自社に開発体制が整っていない企業に向いている方法です。企画から設計・製造までを任せられるため、スピーディーに短期間で新商品をリリースできます。特に、投資を抑えながら商品化したい中小企業やD2C事業者と相性が良いです。
OEMは自社に開発部門や技術者がいる企業、または製品仕様に強いこだわりを持ちたい企業に適しています。自社で設計を行うため、独自性の高い製品づくりや細かな仕様調整が可能です。
ここでは、ODMを作成していく流れについて詳しく解説します。
まず、ODMメーカーと打ち合わせを行い、ターゲット層や価格・機能・デザインの方向性を共有します。そして、コンセプトを具体化して予算や条件を整理し、最適なメーカーを選定しましょう。なお、事前に秘密保持契約(NDA)を結ぶこともあります。
次の段階で、メーカー側が仕様書作成を進めます。市場調査やヒアリングを通じて製品の企画や統計を行い、ロゴやパッケージデザインなども含めたトータルデザインを検討します。
仕様が固まったら試作品を作成し、完成したものを確認します。その際、機能性・品質・見た目・操作性をチェックしてください。なお、不具合や改善点があれば修正を依頼して、最終的な仕様を決定しましょう。この段階で、見積もりの調整や必要書類を関係省庁や自治体に提出します。
最終決定後、正式に発注して量産がスタートします。生産過程では品質検査が徹底されて、完成後の検査を経て納品されます。納品後も品質保持のサポートやアフターフォローを行うメーカーであれば、安心して継続的に取引が可能です。
ここでは、OCMを導入する際に委託先を選ぶポイントを解説します。
自社の品質基準に対応できる体制が整っているかを確認します。製品検査の方法や不良品発生時の対応、トレーサビリティ管理も重要です。また、担当者の品質意識が高いこともポイントとなります。
自社の業種や商品ジャンルに合った実績があるメーカーを選びましょう。過去の納品実績や取引企業の傾向などを確認しておくと、安心して依頼できます。
コンセプト設計や海外展開のサポートなど、依頼できる範囲を事前に把握しておきましょう。試作や納品後も相談できる体制が整っていると、トラブル時の対応もスムーズです。
ODMは単発ではなく、継続的な取引になるケースが少なくありません。そのため、信頼関係を築ける企業であるかが重要になります。長期的に協力しながら商品開発を進められるかを見極めましょう。
ここでは、ODMに関するよくある疑問にお答えします。
ODMを活用すれば、短時間・低コストで高品質な商品を開発できます。特に、商品企画の経験が少ない企業や個人ブランドにとって、設計から製造まで任せられる点は魅力的です。ODMは自社ブランドを増やしたい、開発部門を持たない中小企業にも適しています。
ODMの導入を検討する際は、商品制作・ターゲット・価格・デザインなどを明確にします。そのうえで、複数のメーカーに相談して、見積もりや試作サンプルを比較・検討することが重要です。信頼できるパートナーを選ぶことで、商品化までの流れがスムーズになります。
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