サイトのレガシー化と業界競争激化がもたらした危機感
――まず、レディクルにご相談いただく前に抱えていた課題をお聞かせください。
福永様: 弊社は賃貸物件向けの家財保険やバイク・自転車向けの車両保険を取り扱う少額短期保険会社です。2017年に制作したコーポレートサイトを8年ほど使い続けており、デザインや技術面でレガシー化が進んでいることに危機感を抱いていました。
目指す方向性として、まずSBIグループの根幹である「顧客中心主義」を体現するサイトにしたいという想いがありました。加えて、競争が激しい少額短期保険業界において、「契約者保護」の観点も、これまで以上に分かりやすく訴求することが必要と考えていました。
――そこでサイトリニューアルプロジェクトが立ち上がったのですね。
福永様: はい。ただ、各部署からの要望は非常に多く、それを一つの方向性でまとめていくのは容易ではありませんでした。まず、3か月ほどかけて基本計画を丁寧に整理し、推進体制を整えることから着手することにしました。
その過程で、SBIグループの別会社を通じてレディクルをご紹介いただきました。実は、当初は基幹システムのベンダー探しで相談していたのですが、対応領域の広さを知り、今回のサイトリニューアルの件でも支援をお願いすることにしました。
――レディクルへのご相談はどのような内容でしたか?
小田: 最初にご連絡をいただいた際は、「コーポレートサイトのリニューアルを検討している」というご相談でした。すでに基本計画がしっかりと策定されており、その内容をお伺いしながら、ご要望に最も適した制作会社をご紹介するという流れでした。
特に、福永様が「プロジェクトマネジメント力」を重視されていた点がとても印象的でした。
パートナー選定の決め手は、プロジェクトマネジメント力
――複数社での選定の中で、最終的な決め手となったポイントは?
福永様: 一番のポイントは「安全に着地させること」でした。単にデザインを提案してもらうだけでなく、ひとつのプロジェクトとして、社内のメンバーと共に伴走してくれるパートナーを求めていました。
今回ご一緒したパートナー企業さまのサイトには「プロジェクトをデザインする」と明記されており、制作会社でその視点を持っている点が非常に新鮮でした。どのフェーズでどのような成果物が得られるのか、ゴールまでのマイルストーンも明確にイメージできたことが、高い評価につながりました。
プロジェクト期間を通じた密接な協力体制
――実際のプロジェクト進行はいかがでしたか?
福永様: プロジェクト開始当初から、週1回・1〜2時間の定例ミーティングを欠かさず行いました。サイトを訪れる様々な来訪者がなにを求めているか、私たちがなにを訴求したいかを議論しながら、それを当社の理念と結びつけてデザインに落とし込む作業は、社内だけでは難しい領域でした。
パートナー企業様はその間をうまく橋渡ししながら、「トップページの構成はこうした方が良い」「それはやめた方が良い」といった具体的で建設的なディスカッションを重ねてくれました。おかげさまで、非常に満足度の高いサイトに仕上がったと思います。
――具体的にこだわったポイントはありますか?
福永様: トップページの主要コンテンツの並び順、導線については、特に時間をかけて議論しました。契約者様を最優先に考え、ご契約中に発生する様々なイベントに対応するご説明や手順について、迷わず、わかりやすく到達できるように工夫しています。例えば、キービジュアルの真下に、「ご契約者の皆さま」向けのコンテンツを揃え、ご契約者さまにとって重要な「事故が発生した場合」にすぐに到達できるように、といった明確な導線を設けることにこだわっています。
また、代理店の皆さま向けコンテンツも大幅に刷新しました。当社の特長であるシステム連携や手厚いサポート体制、保険募集開始までのフローなどを事前に理解していただいた上でお問い合わせいただけるよう、見直しています。
数値とステークホルダー満足度の両面で成果を実現
――具体的な成果や数値的な変化はありますか?
福永様: サイトのアクセス数は前年対比で1.5倍以上に増加しました。加えて、サイトの構造を刷新したことにより、SEOの点でもポジティブな効果が表れています。
その他にも、代理店加入希望の問い合わせ件数が増加したり、保険事故受付のサイト活用率が上がるなど、様々な面で定量的な効果が得られていますが、それ以上に大きいのは“質的な変化”と考えています。これまでは「お問い合わせはこちら」というボタンからの単純な問い合わせ導線だったのに対し、現在はお問い合わせの前に当社の特徴や手続きの流れを理解したうえでご連絡いただけるよう設計されています。そのため、双方の理解が進んだ状態で対応に入れるようになりました。
――社内の反応はいかがですか?
福永様: 各部門から「やってよかった」という声を多くいただいています。カスタマージャーニーマップの作成や来訪者の定義づけなど、丁寧なプロセスを経たことで、各メンバーの納得度が非常に高まりました。思考のプロセスが明確で、各フェーズごとに丁寧なアウトプットを提示してもらえた点も、非常にやりやすかったですね。
レディクル活用のおすすめポイント
――どのような企業にレディクルの活用をおすすめしますか?
福永様: 新しい取り組みに挑戦したい、あるいはこれまでとは違う視点で変化を起こしたい企業におすすめです。自分たちでは気づけないような顧客視点や、異なる業界からの新鮮な提案に出会えるのが魅力だと思います。
レディクルは、そうした多様な企業や、全く異なる分野で実績を持つパートナーを紹介してくれる点で非常に貴重な存在です。
特にコーポレートサイトのリニューアルでは、基幹システムとは異なり、新しい視点や発想の転換が求められます。自分で探してもなかなか見つからないような“隠れた名店”を紹介してもらえるのは、金融機関のような保守的な組織にとって大きな価値があります。レディクルはその課題を見事に解決してくれました。
――レディクルから見て、今回のプロジェクトはどのような特徴がありましたか?
小田:福永様が非常に丁寧に基本計画を策定されていたことが印象的でした。多くの企業様は「なんとなくリニューアルしたい」という状態でご相談くださることが多い中、今回は課題と目標が明確に整理されていました。そのため、「プロジェクトマネジメント力」という具体的な選定基準に基づいて、最適なパートナーをご紹介できたのだと思います。
継続的パートナーシップと今後の展望
――プロジェクトを通じて、ご自身やビジネスはどのように変わりましたか?
福永様: 本当に“一緒に作り上げた”という感覚です。デザイン単独でお願いしたというよりも、プロジェクトを共に完成させたパートナーとして伴走してもらったという意識でした。常に同じ目線で会話ができ、社内の課題も含めて何でも相談しながら進められたのは非常に心強かったですね。
――レディクルへの今後の期待は?
福永様: 親和性のある企業と、少し尖った個性を持つ企業をバランスよくご紹介いただけると、選定の幅が広がってより面白いと思います。安心感のある会社と、エンタメ系など私たちでは気づけない新しい魅力を持つ会社、その両方が候補に含まれる点がレディクルを活用する大きな理由です。
今後も新しい技術への取り組みや内製化を進めていく中で、新たなパートナーシップの機会があれば、ぜひレディクルに相談したいと考えています。
小田: 貴重なフィードバックをありがとうございます。今回のSBI日本少額短期保険様のように、お客様が「一緒に作った」と感じられるような、真のパートナーシップを実現できる企業をご紹介することが、私たちレディクルの使命だと考えています。今後も企業様の現状と理想のギャップを的確に理解し、安心感と新しさを両立できるパートナーをご紹介していきたいと思います。






