採用ピッチ資料とは?活用法から制作会社の選び方まで徹底解説|無料で相談できる方法も紹介
2025.10.03
採用ピッチ資料とは何か、その役割や従来の求人票との違いから、具体的な活用シーン、外部に依頼するメリット、実績豊富な制作会社の紹介まで詳しく解説。これから資料制作を検討している企業担当者様に向けて、無料で相談できるマッチングサービス情報も紹介しています。

採用ピッチ資料とは、企業が自社の魅力や価値を候補者に伝えるために使う「採用特化型のプレゼン資料」です。一般的な会社案内や求人票が事実を網羅するのに対し、採用ピッチ資料は候補者の共感を引き出すことに重きを置きます。
仕事内容や待遇だけでなく、「なぜこの人材を求めているのか」「入社後どんな未来が描けるのか」といったメッセージをストーリーとして伝える点が大きな特長です。元々はスタートアップでの活用が中心でしたが、今では大手企業でも導入が進んでいます。
なお、Z世代など「価値観」や「働きがい」を重視する層は情報の見せ方により応募意欲が左右されるため、採用ピッチ資料は候補者の意思決定を後押しすることから、自社が「選ばれる企業」になるための重要なコミュニケーションツールとなるのです。
採用ピッチ資料は、単なる会社紹介スライドではありません。候補者体験(CX)を一貫させる中核コンテンツとして、認知・興味喚起・検討・意思決定の各フェーズで働きます。
短時間で「何をしている会社か」「どんな人が活躍しているか」「入社後のリアルはどうか」をストーリーで伝え、問い合わせや応募への自然な導線をつくるのが役割です。ここでは代表的な6つの活用シーンごとに、使い方と得られる効果を掘り下げます。
採用サイト・自社コーポレートサイトに掲載
自社の採用ページにピッチ資料を掲載すると、訪問者の理解と滞在時間が伸び、募集要項への遷移率も高まりやすくなります。
会社概要・ミッション・事業インパクト・評価制度・キャリア事例などを、文章だけでなく図解や写真で見せることで、抽象的な要素を具体化できるのが強みです。
PDFの埋め込みやスライドビューに加えて、要点を本文としてテキスト化しておくと検索流入にも寄与します。
応募前の段階で魅力や前提条件を正しく伝えられるため、入社後のギャップを小さくし、結果としてミスマッチを抑制。カルチャーページや社員インタビュー、FAQ、エントリーフォームへの内部リンクを要所に設ければ、閲覧導線が滑らかになりCVRの底上げが見込めます。
更新時は日付や“最新版”の明記、代表メッセージや直近トピックの差し替えを行い、情報の鮮度を保つことが大切です。
スカウトメールへの添付資料として活用
ダイレクトリクルーティングでは、最初の数十秒で「読む価値があるか」を判断されます。メール本文で伝えきれない背景や雰囲気は、ピッチ資料の数枚(“3分で会社がわかる”縮約版)で補完。
職種に合わせて冒頭スライドを差し替え、「どんな課題に、どんな技術・方法で挑むのか」を相手の関心軸に合わせて提示すると返信率の向上につながります。
実務では重い添付ではなくURL共有が無難です。スマホ閲覧を想定し、文字量・コントラスト・図版サイズを最適化。オプトイン前の情報開示範囲も整理し、守秘すべき指標は概念図やレンジ表現で代替しておくと安心です。
メール末尾に「読了後にわかること」を一文で約束すると、クリックのハードルが下がります。
カジュアル面談・面接での使用
カジュアル面談や一次面接でピッチ資料を共通の“たたき台”にすると、説明のばらつきが減り、対話が本質に寄ります。
事業のスケール・チーム構成・評価の考え方・入社後の90日プランなど、誤解が起きやすいテーマを図解しておけば、相互理解のスピードが上がるうえ、面談者ごとの説明コストも削減できます。
面談前にURLを共有して予習を依頼し、「当日は①疑問点の深掘り②期待すり合わせ③課題ディスカッションに時間を使う」ことを宣言すると、時間対効果がさらに向上。
オンライン面談では画面共有しつつ、候補者の反応に応じて順番を柔軟に入れ替えられるよう、章立て・しおり・短縮リンクを用意しておくと運用が楽です。
リファラル採用での展開
リファラルでは、社員が友人に自社を説明する際の“言語化の壁”がネックになりがちです。
ピッチ資料があれば、「どんな会社か」「どんな人を求めているか」「なぜ今か」を統一フォーマットで伝達でき、紹介の精度とスピードが上がります。Slackの固定メッセージや社内ポータルに最新版のURLを置き、誰でも迷わず共有できる状態を保つのがコツです。
また、紹介先に先入観を与えすぎないよう、詳細版とライト版を使い分ける設計も有効。
イベント用にQRコードを用意しておけば、オフラインでの偶発的な出会いからの紹介機会も取りこぼしにくくなります。紹介者向けには「伝えてよい範囲」「NG例」を資料末尾に明記しておくと安心です。
会社説明会・インターンシップでの資料配布
就活イベントやインターンの場では、口頭説明だけでは記憶に残りにくく、後日の比較検討で埋もれがちです。
視覚的に構成されたピッチ資料を手元に残すことで、解散後の“再読”が生まれ、理解の定着と志望度の維持に効きます。配布版は紙面・PDF・閲覧用リンクのいずれでも、導線として応募フォームや選考フロー説明、次アクション(例:面談予約)を明確にしておくと、行動につながりやすくなります。
会場では冒頭にサマリー、締めにFAQを配置し、質疑の出やすい設計にするのがポイント。インターンでは、受け入れポジション別の学びやすさ・伴走体制・評価の観点を具体的に記載しておくと、不安が解消され参加率・完走率が上がります。
終了後のフォローメールで同一資料へのリンクを案内し、追体験できる状態にしておくと効果が持続します。
人材紹介会社・エージェント向け配布資料
エージェントに情報が十分伝わっていないと、要件とズレた推薦が増え、面談の生産性が落ちます。ポジションごとのミッション・Must/Betterのスキル要件・評価/報酬の考え方・選考プロセス・求める人物像の解像度を、ピッチ資料に整理して共有すれば、求人理解の誤差を最小化できます。
複数職種を同時に採用している場合でも、共通の世界観と職種別の違いを同一フォーマットで示せるため、社内外での説明の一貫性が保てます。
運用面では、最新版の管理方法(更新日・変更履歴・バージョン番号)を明記し、古い資料の流通を防止。初回打合せでは資料の該当ページを起点に質疑を行い、候補者像のキャリブレーションを早期に完了させると、推薦のスピードと質が安定します。
推薦に至らなかったケースのフィードバックも、資料の該当箇所にひも付けて蓄積すると改善サイクルが回りやすくなります。
採用ピッチ資料は、採用広報の中核であり、候補者の最初の理解と最終判断の双方に影響する「勝負資料」です。にもかかわらず、社内だけで完結させようとすると、伝えたい要素が散らばり、構成が冗長化し、結果として“読まれない・刺さらない”資料になりがちです。
限られた接触時間で候補者の納得感を最大化するためには、情報設計・表現・運用のすべてを専門性で底上げすることが有効です。ここでは、プロに依頼する価値を3つの観点から掘り下げます。
採用ストーリーの設計力
採用ピッチ資料の核は、事実の羅列ではなく「候補者目線での物語化」です。企業の存在意義、事業の必然性、組織の価値観、活躍人材の共通項、入社後の成長機会——これらを一本の線で結び、読み手が“自分ごと化”できる流れに落とし込む必要があります。
プロの制作会社は、丁寧なヒアリングとワークショップを通じて、EVP(従業員価値提案)や差別化ポイントを言語化し、「なぜこの会社か」が自然に腹落ちする構成を設計します。序破急のリズムや章ごとの目的、証拠の置き方(事例・数字・引用・写真)のバランスまで統制するため、社内では見えにくい独自性が明確に立ち上がります。
さらに、エンジニア向け・ビジネス職向けなどターゲット別に導入スライドや事例を差し替える“派生設計”も同時に行えるため、同一の世界観を保ちながら訴求精度を高められます。
短納期での高品質な資料制作
採用の現場は常に時間との勝負です。白紙から社内で作ると、要件定義・原稿作成・デザイン・レビューの往復で工数が膨らみ、公開や説明会に間に合わないことも珍しくありません。
制作会社であれば、要素が未整備でもヒアリングから骨子案→ワイヤー→ビジュアル案→最終化までを並走し、短期間でも破綻のない構成とブランド整合性のあるデザインに到達できます。図解テンプレートやコンポーネントの資産を活用するため、可読性・視認性・アクセシビリティも担保されます。
完成後は会社説明会、カジュアル面談、スカウト返信、採用サイト掲載、エージェント共有などへの二次利用が容易で、更新運用(数値差し替え・事例追加・職種別分岐)まで視野に入れた“長持ちする資料”として社内負担を継続的に削減します。
採用トレンドとターゲット理解に基づいた提案
採用市場は常に変化しており、伝え方の正解も固定ではありません。Z世代・デジタルネイティブ層は短時間で本質を見極め、スマートフォン中心で情報を取捨選択します。
プロは最新のトレンドと候補者インサイトを踏まえ、視線誘導や情報圧の最適化、言葉選びの温度感、モバイルでの読了性まで設計します。たとえば、技術職には開発体制・技術選定の思想・評価の観点を深く、ビジネス職には事業成長の再現性・ロールの裁量・成果創出プロセスを具体的に置くなど、ターゲットごとに“知りたい核心”へ一直線に導く構成を組みます。
さらに、SNSでの切り出しやランディングページ化、A/Bテスト前提の見出し改善といった運用設計まで一体で提案できるため、公開後の改善サイクルが回しやすくなります。
採用ピッチ制作(まるごと人事/マルゴト株式会社)
マルゴト株式会社が提供する「採用ピッチ制作 powered by まるごと人事」は、累計460社以上の採用支援実績を誇り、企画・構成・デザインを一貫して代行します。採用市場に刺さる資料設計と、戦略を意識した構成が特長です。
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会社名
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マルゴト株式会社
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サービス名
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まるごと人事 (採用ピッチ制作)
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費用
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初期費用10万円, 月額25〜45万円 (プラン別)
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おすすめポイント
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採用戦略とデザイン力の融合で、候補者に響く資料設計を実現。
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c-slide(株式会社CONE)
株式会社Coneが手がける「c‑slide」は企業・組織・採用に関する情報を整理して、募集ターゲットが実際に知りたい内容に落とし込む資料づくりが強みです。スタートアップから大手まで、幅広い支援実績があります。
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会社名
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株式会社Cone
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サービス名
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c-slide (資料作成代行)
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費用
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5,000円〜/枚 (プラン別)
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おすすめポイント
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プレゼン資料のプロが手がける、説得力と洗練を兼ね備えたスライド設計。
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株式会社hypex
株式会社hypexは採用サイトやオウンドメディア、クリエイティブコンテンツなど、採用広報全体の設計から制作を支援します。候補者体験を設計し、企業の魅力をストーリーとして届けられる点が強みです。
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会社名
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株式会社hypex
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サービス名
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採用広報コンテンツ作成
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費用
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395,000円~/20枚
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おすすめポイント
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Webサイトからスライド資料まで一貫制作でき、企業イメージを統一した訴求が可能。
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キンコーズのデザイン制作(キンコーズ・ジャパン株式会社)
キンコーズ・ジャパン株式会社はオンデマンド印刷やスライド資料制作、既存資料のリデザインにも対応できる制作サービスを保有しています。なお、採用説明会用のパンフレットや配布資料にも対応可能です。
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会社名
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キンコーズ・ジャパン株式会社
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サービス名
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デザイン制作
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費用
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要問い合わせ
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おすすめポイント
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紙×デザインのノウハウが豊富で、説明会配布用など印刷前提のピッチ資料に最適。
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採用CXクラウド(株式会社EISHIN)
株式会社EISHINが提供する「採用CXクラウド」は、企業と求職者の体験(CX)を分析・改善するクラウドツールです。採用プロセス全体を支援し、資料制作も含めた戦略設計支援にも強みがあります。
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会社名
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株式会社EISHIN
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サービス名
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採用CXクラウド
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費用
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要問い合わせ
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おすすめポイント
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「誰にどう伝えるか」の設計から支援。採用マーケ視点での資料設計に定評あり。
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バーチャルプランナー(株式会社ストリームライン)
株式会社ストリームラインが運営する「バーチャルプランナー」は、企画・構成からスライド・説明会資料まで一貫しての制作が可能です。創業してから約1,000社以上の資料作成実績を誇るため、豊富なノウハウを保有しています。
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会社名
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株式会社ストリームライン
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サービス名
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バーチャルプランナー(ビジネス資料代行サービス)
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費用
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新規発注 30万円~
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おすすめポイント
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動画・アニメーションとスライド資料を連動させ、没入感ある採用体験を提供。
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株式会社bサーチ
株式会社bサーチは営業支援資料に強く、そのノウハウを活かして採用ピッチ資料にも対応可能です。そして、論理構成と訴求性を両立した、説得力ある構成も得意としています。
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会社名
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株式会社bサーチ
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サービス名
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営業・採用向けプレゼン資料制作
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費用
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要問い合わせ
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おすすめポイント
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営業資料の実績をベースにした、ロジカルかつ魅力的な構成。 社内提案資料としても兼用しやすい設計です。
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株式会社アズライト
株式会社アズライトはHRコンサルティング型のファームで、採用戦略やツール制作とともに採用ピッチ資料の作成を含む支援実績があります。これまでに450社以上の支援実績を持つことから、豊富な知識・経験をもとにサポートしてくれるでしょう。
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会社名
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株式会社アズライト
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サービス名
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採用向け事例資料作成
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費用
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30万円~(ボリューム・プランにより変動)
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おすすめポイント
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BtoB視点での事例・課題提案型の資料が得意。
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ワミィ株式会社
ワミィ株式会社は、エンジニア採用に特化した採用ピッチ資料の制作支援を展開しています。1,000名超の採用支援実績をもとに開発環境やキャリアパスなど求職者が知りたい情報を設計し、専門職に響く訴求力の高い資料を提供する点が特徴です。
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会社名
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ワミィ株式会社
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サービス名
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採用ピッチ資料作成代行サービス
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費用
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要問い合わせ
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おすすめポイント
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ベンチャー支援で培ったスピード感と柔軟性で、熱量のある資料制作が可能。
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ヒアリング力と提案力があるか
まず重視すべきは、企業の魅力や課題を正確に引き出し、それを資料に落とし込める「ヒアリング力」と「提案力」です。どれだけデザインが整っていても、構成が弱ければ資料の効果は薄れます。
テンプレート的に作業を進める会社もありますが、自社の採用方針や文化、候補者像に寄り添いながら内容を組み立ててくれるパートナーを選ぶことで、より伝わる資料に仕上がるでしょう。
採用知見があるか?
採用ピッチ資料はパンフレットや営業資料とは異なり、「採用に特化した情報設計」が必要です。そのため、候補者心理や採用市場に関する理解がある制作会社を選ぶことが重要になります。
特に、Z世代の価値観や行動様式に合った構成が提案できるかは応募意欲に直結するため、社内だけでは得にくい視点を持つ外部パートナーの知見を活かしましょう。
資料更新・運用のしやすさ
採用資料は一度作ったら終わりではなく、採用フェーズや募集職種の変化に応じて見直しが必要です。そのため、修正・更新がしやすい形式で納品されるか確認しましょう。
例えば、PowerPointやGoogleスライド形式での納品や、社内で簡単に更新できる構造になっているかは要チェックで、外注後も長く使える設計かを見極めましょう。
ここでは、「採用ピッチ資料」に関してよく寄せられる質問に対し、簡潔で実用的な回答を紹介します。
採用ピッチ資料ってどんなもの?
採用ピッチ資料とは、企業の魅力やビジョン、働く人・環境などを候補者にわかりやすく伝える採用用プレゼン資料です。一般的な会社案内と異なり、「この会社で働きたい」と思わせる構成とストーリーが重視されます。
資料の構成はどう決めればいい?
効果的な基本手順は、以下となります。
1. 会社概要
2. 事業内容
3. 働く環境
4. 募集情報
なお、ターゲットや職種によって柔軟に変えるのもポイントです。候補者が企業に共感しやすい流れを意識して設計することが重要になります。
「ピッチ」って会社でどう使うの?
「ピッチ」とは、自社の魅力や強みを短時間で伝えるプレゼンのことです。営業だけでなく採用でも活用され候補者に企業を印象づける手段として重宝されており、プレゼン的要素のある資料が主流です。
作成するメリットは?
採用ピッチ資料があることで、候補者に伝えたい情報を整理して一貫性をもって届けられます。結果として企業理解が深まり、応募率の向上や、選考辞退の防止、マッチ度の高い人材の獲得に繋がります
採用ピッチの目的は?
採用ピッチ資料の目的は、候補者に「ここで働くイメージ」を持たせることです。ただ情報を伝えるだけでなく、共感・納得・期待感を与え、最終的なエントリーや内定承諾へと後押しする役割を果たします。
採用ピッチ資料は、企業の魅力や価値を候補者にしっかり届けるための「伝わる採用」の鍵となるツールです。従来の求人票や会社案内とは異なり、候補者目線で構成された資料は、共感や納得を生み、応募や選考への前向きな気持ちを引き出します。
自社内だけでの資料作成が難しい場合は、プロの制作会社の力を借りることで、スピード・品質ともに高いレベルで実現できます。
採用競争が激化する今こそ、「どう伝えるか」を見直し、自社らしい魅力を形にした採用ピッチ資料で、候補者から選ばれる企業を目指しましょう。
採用ピッチ資料の制作をどこに相談すべきか迷っている場合は、ReadyCrew(レディクル)の無料相談サービスがおすすめです。自社の課題や目的に合わせて、採用支援に強い制作会社を完全無料でご紹介します。スタートアップから大手企業まで、豊富な実績をもつパートナー企業とのマッチングが可能です。
まずは気軽に相談してみることから、理想の採用ピッチ資料づくりを始めてみてはいかがでしょうか。
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