【導入企業紹介】
株式会社アートネイチャー
総合毛髪企業として「毛髪の悩みを解決することで、お客様のより良い人生のお手伝いをする」という理念の下、1965年に発足した日本初のトータル・ヘア・コンサルティング企業。
【人物紹介】
株式会社アートネイチャー 管理本部長 兼 情報システム部長 村田 勝也様
──2021年に、自社のサーバールームからデータセンターへの移管を決意されたと聞きました。どんな悩みがあったのですか?
村田様:弊社は長年、自社のビル内でサーバーを管理していましたが、そもそもビルの建物自体が老朽化。耐震性に脆さがあり、災害が起きた際に電気系統が耐えられないのではと、問題視され始めていました。災害はいつ起こるかわかりません。サーバーが止まってしまえば、お客様へのサービスも滞り、われわれの根本である「顧客第一主義」が守れなくなってしまう。バックアップサーバーを置くなどのBCP対策は構築していたものの、より堅牢で物理的な距離も近いデータセンターに移管しようと、プロジェクトが動き始めたのです。
ご存じの通り、アートネイチャーは長年にわたってお客様の「髪の悩み」を解決してきました。髪の悩みは一人ひとりまったく別物です。ウィッグを一つ作るにしても、オーダーメイド対応になります。この「顧客第一主義」という理念はシステム開発にも浸透し、基幹システムや顧客管理システムも、店舗スタッフが扱いやすいよう、柔軟に改良を重ねてきました。
しかし、長年カスタマイズを重ねてきたシステムですので、新しいサーバーに移行することで、不具合が起きる懸念も大いにありました。だからこそ、発注先選びにはかなり慎重になっていました。まずは既存の取引先や新規の取引先に相談しました。しかし、現在利用しているシステムを動かすためにはサーバーのシステム改修が伴うため、かなり高額になることが判明。金額的に折り合いをつけづらいとの結論に至りました。クラウド型のサーバーについても調べましたが、こちらはわれわれの求める「堅牢性」を担保するのが難しかった。
コストと自社の求めるセキュリティのレベルが釣り合わず、データセンターへ移管をしたくてもどこにも発注できない。そんなジレンマに苦しんでいたのです。
──その結果「レディクル」の活用に至ったということですが、なぜビジネスマッチングサービスを活用しようと思ったのですか。
村田様:きっかけはテレアポをいただいたためです。その時は「レディクル」も、ビジネスマッチングという言葉も知りません。ただ、発注先のネットワークをたくさん持っていて、紹介料も相談料も無料となれば、話を聞かない理由はありませんでした。
──テレアポがきっかけで、このような大がかりなプロジェクトを任せるという例はあまり聞いたことがありません。
村田様:珍しいですよね。ただ発注先を何度も探すにあたり「第三者」に相談したいという思いが募っていました。
例えば既存の取引先に相談をすれば、こちらの要望を基に、彼らは自社のサービスでどう解決できるかを軸に提案しますよね。弊社も自社の条件に合わなければお断りする。これだけでは、自社の問題の解決の糸口がどこにあるのか見つからない。
われわれの要望のハードルが高いのか、適正なのかわからずにいたため、第三者視点からはどう映るのだろうと感じていました。
──「レディクル」からはどのような会社を紹介されたのですか?
村田様:大手電鉄系のグループ会社で、データセンターを運営し、情報システム部を担っている会社です。社名は知りませんでしたが、鉄道という、絶対に止まってはいけない社会インフラを担っており、同レベルのセキュリティ対策ができると聞き、興味を持ちました。
実際にデータセンターも物理的な距離が弊社と近く、災害対策も強固なものだったことが発注の決め手になりました。現在、各種サーバーをデータセンターへ移管中で、基幹システムの移行も問題なく進んでいます 。
──そうした会社はご自身では見つけにくいものなのでしょうか?
村田様:弊社が紹介を受けた会社は、新規の営業をほぼ行わないビジネスモデルでした。売上の母体は、グループである大手電鉄からの受注業務が中心です。売上の拡大のために新たな販路を見つけたいものの、営業部隊が少なく、広告を出稿する予算もかけられない。また確度の低い与件に、工数を割くこともできず、自社の強みに合わない相談をされても困るという悩みがあったそうです。
こうした企業を0から探し出すのは困難です。「レディクル」はこうした会社を適切に判断し、紹介してくれました。複数社の中から絞り込むのだろうと思っていましたが、そのフェーズを踏まず、ピンポイントで紹介に至ったことに驚いています。
データセンターの一件があってから、発注に対する考え方が変わりました。システムの専門家という自負はありますが、自分一人の知識には限界があります。既存の取引先との関係はもちろん重要ですが、弊社とのお付き合いに慣れていると、「なぁなぁ」になってしまい新しい提案をいただきにくくなることがあります。こちらも叶えられそうな要望しかお願いしなくなっては、お互いのレベルが高まっていきませんよね。
自社のビジネスを推進するためには、自社の要望を俯瞰して見てくれる存在も必要なのではないでしょうか。