民間企業での経験から芽生えた、業界への課題意識
――まずは、平塚様の現在のお仕事内容について教えていただけますか。
麗澤大学 平塚様(以下、平塚様): 大学入試広報課に所属し、主に高校生向けの募集活動を担当しています。一人でも多くの高校生に麗澤大学という存在を認知していただき、出願へと繋げる仕組みを構築することが私のミッションです。
そのため、最重要テーマは「認知度向上」です。どれだけ大学の魅力を発信しても、大学名自体を知っていただかなければ、出願には繋がらないからです。
――平塚様のご経歴について教えてください。
平塚様: 転職して今の職場に来てから、5年ほど経ちます。前職では8年間、求人広告の代理店で営業を担当していました。
大学業界は完全未経験でした。しかし、民間企業での経験があったからこそ、業界の当たり前とは異なる視点で課題を捉えることができたと考えています。
率直に申し上げると、大学業界では既存のパートナーと長年取引を継続するケースが多く見られます。その関係性の中で、教授へのインタビュー動画やオウンドメディアの記事作成など、施策が固定化している点に懸念を抱いていました。
作り手自身が「つまらない」と感じる施策、クリエイティブは、受け手である高校生にはなおさらつまらなく伝わってしまう。まさにこの点に強い課題感を持っていました。
「これまでの関係性があるから」「卒業生が在籍している会社だから」という理由だけの取引から脱却し、業界の外から新しい風を吹き込みたかった。特に、一般消費者向けマーケティングで実績のある企業からの提案には、大きな期待を寄せていました。
展示会での出会いから、パートナー選定まで
――レディクルとはどのような経緯で出会ったのですか。
平塚様: きっかけは、去年の展示会でコンシェルジュの下島さんにお会いしたことです。新しいマーケティング企業の視点を取り入れたくて参加していたのですが、そこで詳しくお話を伺いました。レディクルの存在自体は以前から知っていたものの、直接対話したことで理解が深まりました。
レディクル 下島(以下、下島): ヒアリングを通じて、「他業界での豊富な知見を活かし、これまでにないアプローチを提案できる企業」という要件を整理しました。そこから、厳選した数社をご提案いたしました。
――ご紹介を受けた企業の中で、最終的な発注を決めた理由は何でしたか。
平塚様: 最大の決め手は、「カスタマージャーニーマップ」に関する提案精度の高さです。大学のマーケティングは構造が非常に複雑です。高校生がどのタッチポイントで大学を知り、どの段階で志望校を決定するのか。その多岐にわたるプロセスを精緻に整理できるかが重要な判断軸でした。
当初は一社との契約を予定していたのですが、最終的には二社と契約しました。一社にはカスタマージャーニーマップの策定とWeb広告の運用を、もう一社には募集業務全体のコンサルティングを担当していただいています。
新しいパートナーとの協業で実現した構造改革
――外部の視点を交えてカスタマージャーニーマップを作り始めてから、組織にはどのような変化がありましたか。
平塚様: 現在、約1年の計画でマップの策定を進めていますが、このプロセス自体が自社の業務構造や縦割り組織の課題を可視化する貴重な機会となっています。
これまでは各メンバーがそれぞれの領域で担当業務を全うしてはいるものの、マーケティング全体のプロセスにおいてそれがどう位置づけられ、他業務とどう連携すべきかという「全体像」を共有できていませんでした。
マップを通じてチーム全体が共通認識を持てるようになれば、個別最適の業務を超えた大きな相乗効果が生まれるはずです。
目指しているのは、個人の経験やスキルに依存する状態から抜け出し、「誰もが一定水準のマーケティングを実行できる組織基盤」を構築することです。少子化に伴い人手不足が深刻化する大学業界において、持続可能な経営を行うためにも、こうした組織的な仕組みづくりは不可欠だと確信しています。
――Web広告運用の刷新では、どのような成果がありましたか。
平塚様: Web広告の運用方法を大きく一新しました。
従来の手法でも業界平均以上の成果は維持できていましたが、新たな運用を開始したところ、初月からクリック数が1.8倍へと急増しました。
今回発注を決めた企業様が、データに基づいた緻密な分析と戦略立案を行い、私たちだけでは気づけなかった改善点を的確に抽出し、施策へ落とし込んでくれた結果だと感じています。
AI時代における「対話」の価値とは
――レディクルのようなビジネスマッチングサービスについて、どのように評価されていますか。
平塚様: 大学業界はどうしてもネットワークが内部で完結しがちです。卒業生の関連企業との付き合いや昔からの付き合いなど、従来の関係性が強く、外部の新しい視点を取り入れるハードルは決して低くありません。
だからこそ、レディクルは本当にありがたい存在です。リスクなく外部の専門知識に触れられるので、個人的には「使わない手はない」どころか「使わない意味がわからない」ほどの感覚です(笑)。意思決定のスピードと質が確実に向上しました。
下島さんのようなコンシェルジュとの対話を通じて、最適なパートナーに出会える。そして、その過程で自社の課題が明確に言語化される。これは、自分たちだけの力では成し遂げられないことだと感じています。
――AI技術が発展する中で、「人間による仲介」の価値をどのように捉えていますか。
平塚様:AIはデータ分析や定型業務において、非常に高い有用性を発揮するため、積極的に活用していくべきだと考えています。
一方で、パートナー企業の選定という重要な意思決定には、ニュアンスや熱量を相互に伝え合える「人間同士の対話」が不可欠です。
下島さんは対話を通じて、私たちが「何を求め、どのような価値観を大切にしているのか」という言葉にしにくい想いまで、的確に受け止めてくださいました。だからこそ、期待以上の素晴らしいマッチングが生まれたのだと感じています。
下島: ありがとうございます。平塚様との対話を通じて、言葉の奥にある本質的な課題感を共有していただけたからこそ、最適な企業様を厳選してご提案できました。
こうした背景や想いまで深く理解することは、AIだけではまだ難しい領域です。直接お話させていただくことで、初めて見えてくる「本質」があると、私自身も改めて実感いたしました。
少子化時代を生き抜くため、組織としての強さが必要
――今後の展開について教えていただけますか。
平塚様: まずはカスタマージャーニーマップの完成を目指しつつ、Web広告運用の最適化を図っていきます。
同時に重要になるのが、チーム内での浸透です。マップを作って満足するのではなく、それをどのように日々の業務に落とし込み、全員が活用できるようにするか。そこまで徹底して丁寧に取り組んでいきたいですね。
現在、大学業界全体としても少子化という大きな構造変化に直面しています。その中で勝ち残るためには、特定の個人スキルに依存しない「組織としての強さ」が必要です。そのため、誰でも一定水準のマーケティングを実行できる再現性の高い基盤を整え、持続可能な組織づくりを推進していきます。
――最後に、レディクルへのメッセージをお願いします。
平塚様: 私たちの課題感や文脈を深く理解した上で、最適なパートナー企業様を引き合わせていただいたことに大変感謝しております。この丁寧な伴走支援があったからこそ、現在の成果に繋がっているのだと実感しています。
下島: こちらこそ、本当にありがとうございました。
平塚様:大学業界のような専門的でニッチな領域においても、真摯に向き合ってくれるレディクルの存在は非常に心強いです。今後また新たな課題が生じた際にも、ぜひご相談させてください。
下島: 民間企業でのご経験を活かして、大学業界に新しい風を吹き込もうとされている平塚様の姿勢に大変刺激を受けております。これからの挑戦も全力でサポートさせてください。






