CMの企画
CMを制作するには、まず企画の素案を立てる必要があります。
企画の作成で大切なのは、以下のポイントをはっきりさせておくことです。
- CMを制作する目的
- ターゲット層
- 製品やサービスの訴求ポイント
- CM全体のメッセージ
これらを整理して企画を練り、どのようなCMを制作するのかを固めていきます。
2023.12.04
CM制作において、効果的な広告を作り出すのは多大な労力がかかります。そこでCM制作会社に外注を考えるケースもありますが、次のような悩みを持つこともあるでしょう。
・クオリティの高い動画が欲しいけれど、どのCM制作会社に頼めばいいのか分からない
・CM制作を依頼するときの制作費はいくらなのか
・CM制作の期間はどのくらいなのか
この記事では、CM制作を考えている方の悩みを解決するために、おすすめのCM制作会社10選を厳選してご紹介します。制作費の目安や完成するまでの流れについても詳しく解説しているので、CM制作の際の参考にしていただけると幸いです。
テレビCM制作会社とは、一般的に広告代理店が考えた企画をもとに映像制作を請け負う会社のことです。最近では、制作だけでなく企画から納品までワンストップで請け負うCM制作会社も増えています。
また、CM制作会社にはさまざまな規模の会社があります。大手のCM制作会社は安心感があり、予算や規模が大きい案件にも対応できる一方で、中小のCM制作会社は手頃な価格や柔軟なサービスが可能です。
さらに、近年はテレビCMだけでなく、WebCMの制作やYouTube、MVの制作などを行う会社も多く見られます。
このように、CM制作会社によって得意分野や実績、要望への対応力や納期などに違いがあります。企業や商品の特性に合う、最適なCM制作会社を選んでください。
CM制作の一般的な流れは、以下の通りです。
CMの企画は広告代理店が担当する場合もあれば、CM制作会社が企画から請け負う場合もあります。
次に、CM制作の流れを詳しく解説します。
CMを制作するには、まず企画の素案を立てる必要があります。
企画の作成で大切なのは、以下のポイントをはっきりさせておくことです。
これらを整理して企画を練り、どのようなCMを制作するのかを固めていきます。
CMの企画内容が決まれば、次にCMの構成と「絵コンテ」を作成します。
絵コンテとは、動画の内容を写真や絵で説明したもので、動画のイメージを共有するのに重要なものです。
この段階でCMの完成イメージを全員で共有しておくことで、完成してからの要望との相違が少なくなります。
また、後から修正が必要になると制作費の増大にもつながるため、絵コンテで完成のイメージをすり合わせておきましょう。
絵コンテでCMの完成イメージのすり合わせを終えたら、企画や絵コンテに沿って動画を撮影します。
撮影するシーンによって、屋外で撮影するロケーション撮影と室内のスタジオで撮影するスタジオ撮影を使い分け、完成イメージに近づけていきます。
いずれにしても、スタジオの確保やロケーション撮影の許可取りなどの準備が必要です。
準備作業はCM制作会社が行うことが多いですが、予算の都合など、場合によってはクライアント側が準備を行うこともあります。
撮影が終われば編集作業に入ります。
編集にはオフライン編集とオンライン編集があり、それぞれ役割が異なります。
オフライン編集は本編集の前にざっくりと行う編集作業で、ストーリーの組み立てを意識してカットの長さやタイミングなどを編集するのが主な作業です。
一方のオンライン編集は本編集のことで、映像を加工してオフライン編集で仕上がってきた映像をよりきれいに、わかりやすく仕上げていきます。
なお、映像に関する修正事項がある場合は、オフライン編集時に指摘するとその後の修正がスムーズに進みます。
映像が完成したら、BGMやナレーション、効果音などの調整を行うMA(Multi Audioの略)と呼ばれる作業に入ります。
MAで付けられる音声次第で映像の完成度に大きな違いが生まれるため、MAは非常に重要です。
また、実際の作業内容は非常に根気の要るもので、感覚に近いような形で音声や効果音などを付けていきます。
なお、多くのケースではMA終了後に最終チェックを兼ねてプレビューを行います。
ここまでの作業を全て終え、最終チェックが終了すれば晴れて納品となります。
テレビCMの場合は、広告代理店を通じてテレビ局に納品しますが、WebCMの場合は配信したい媒体のシステムにアップロードすれば公開できます。
WebCMの公開は自社で行うこともあれば、CM制作会社に委託することも可能です。
CMの制作にかかる期間はおよそ3ヶ月程度見ておきましょう。
企画を立ち上げてCMの脚本が仕上がるまでに1ヶ月程度、撮影から編集、納品までに1〜2ヶ月かかるのが一般的です。
ただし、構成や脚本をすべてCM制作会社に任せる場合や、撮影や編集が簡単な内容のみの場合は1ヶ月ほどで制作できるケースもあります。
公開日が決まっているCMの場合は、公開に間に合うよう制作期間の目安をしっかり確認しておきましょう。
テレビCMの費用は、大きく「制作費」と「放映費」という2つの柱で成り立っています。
まず「制作費」とは、映像としてのCMを作り上げるためにかかる費用のことです。企画の立案、撮影、編集、出演者の手配など、CMを制作するための一連の工程にかかる費用がここに含まれます。
一方、「放映費」とは、作成したCMをテレビの広告枠に流すために支払う費用で、放送する地域や時間帯、放映回数などによって大きく変わってきます。
これら2つの費用は連動しながらも、広告の目的やターゲット、戦略によって費用配分が大きく異なります。たとえば、制作に多額をかけて映像のクオリティを高める場合もあれば、低コストで多頻度に放映し認知を広げるケースもあります。
制作費は、CMの完成度や伝えたいメッセージの質に直結します。具体的には以下の要素が組み合わさって構成されます。
企画費はCMの方向性や構成を決めるための重要なステップです。マーケット調査やターゲット層の分析、メッセージ設計を行い、効果的なCMのコンセプトを練り上げます。
この段階での費用は30万円から100万円程度が相場で、特に大手広告代理店に依頼すると100万円を超えることも珍しくありません。企画の質がCM全体の成功を左右するため、安易に削減すると期待した効果が得られないリスクがあります。
撮影には専門のカメラマンやディレクター、照明スタッフが関わり、機材のレンタル費用もかかります。また、ロケ地の使用料や交通費、出演者のスケジュール調整も必要です。
編集では撮影した映像をつなぎ合わせ、テロップやナレーション、効果音などを加えて完成形に仕上げます。CGや特殊効果を加える場合はさらに費用がかかります。
この費用は内容や規模により大きく異なりますが、100万円〜500万円の範囲が一般的です。たとえば、数日間かけて本格的なロケ撮影を行うと費用は高額になりますが、シンプルなスタジオ撮影であれば比較的抑えられます。
項目 | 内容例 |
---|---|
カメラマン・ディレクター費 | 撮影スタッフの経験・人数により変動 |
機材費 | 高性能カメラ、照明機材、ドローン等のレンタル費 |
編集費 | 映像のカット編集、テロップやナレーション挿入 |
ロケ費・スタジオ費 | ロケ地使用料や移動費用 |
CM出演者のギャラはキャスティングの重要ポイントです。出演者の知名度や人気度、出演時間や契約期間によって数十万円から数千万円と幅があります。
無名の役者やモデルであれば10万〜50万円程度で収まることが多いですが、有名タレントやインフルエンサーを起用すると大幅に増えます。例えば、全国放送のCMに人気俳優を起用すると数千万円に上ることもあります。
出演者の選定は、CMのブランドイメージに直結するため、単純なコストだけでなく相性も考慮する必要があります。
出演者のタイプ | ギャラの目安 |
---|---|
無名のモデル・役者 | 10万〜50万円程度 |
インフルエンサー | 30万〜300万円(フォロワー数による) |
有名タレント | 500万〜数千万円以上 |
最近ではCGやVFXを多用したハイテクな映像表現も増えています。これらは制作費を押し上げる要因となり、数百万円単位の追加費用がかかることも珍しくありません。
また、海外でのロケ撮影は現地の許認可、スタッフ手配、移動費が加算されるため、最低でも200万円以上の追加が見込まれます。リゾート地や有名観光地での撮影は、ロケーションの魅力を映像に取り込める反面、コスト面では慎重な予算設計が必要です。
完成したCMをテレビで流すためにかかる「放映費」は、広告枠の購入によって決まります。放映費はテレビ局の規模や視聴率、放映時間帯、放映回数など多くの要素に左右されます。
放送局別の単価差
日本のテレビ局は、全国放送を行うキー局と地方に根差した地方局に大別されます。キー局は全国ネットワークを持ち、放映費用も高額になるのが一般的です。
地方局はその地域限定で放送するため、比較的低コストで出稿できます。
放送局区分 | 15秒CM1本あたりの相場 |
---|---|
地方局(例:TV静岡) | 約3万円〜15万円 |
地方系列局(例:読売テレビ) | 約10万円〜40万円 |
全国キー局(例:日テレ・TBS) | 約70万円〜150万円以上 |
時間帯による価格差
CMの放映時間帯も価格を大きく左右します。視聴率の高いゴールデンタイム(19時〜22時)は広告価値が非常に高く、放映費用も最も高額です。
逆に、深夜や早朝の時間帯は視聴者が少なく、コストを抑えたい企業にとっては狙い目です。
放映形式の違い
タイムCM
特定の番組枠に連動して放映されるCM。長期契約でブランド価値を高めたい場合に有効。
スポットCM
指定した時間帯に単発で放映可能。柔軟な放映スケジュールが組めるため、短期集中キャンペーンに適しています。
放映回数と期間の影響
放映回数が増えるほど単純に費用は増えますが、長期契約や複数回のパッケージ割引が適用されることもあります。
また、広告枠の供給状況や時期によっては単価が変動するため、年間を通しての出稿計画を立てることがコスト管理には重要です。
例えば、地方局と全国キー局で15秒CMを5回ずつ放映する場合の予算例を示します。
項目 | 地方局出稿 | キー局出稿 |
---|---|---|
制作費(撮影+編集) | 約200万円 | 約400万円 |
出演者費用 | 約50万円 | 約300万円 |
放映費 | 約75万円(15万円×5回) | 約500万円(100万円×5回) |
合計 | 約325万円 | 約1,200万円 |
この例はあくまで一例であり、実際にはCMの内容や出演者、放映地域、期間により大きく変動します。予算をどこに重点的に配分するかが、CM成功の鍵となります。
CM制作の流れや制作費用などのポイントが理解できたところで、特におすすめのCM制作会社を10社紹介します。
CM制作には多額の費用がかかるので、それぞれの会社の特徴を理解し、イメージ通りのCM制作を実現してくれるパートナーを見つけましょう。
zFilms株式会社は、VFXやXRも駆使しながら、映像によるブランドの設計から制作までを請け負う企業として知られています。
WebCMを得意としており「ホンマに『100万円』でCMが作れる『コマーシャルZ』」など、比較的安価に高クオリティな映像の制作が可能です。
また、約70㎡のグリーンホリゾンタル領域を持つXR向けスタジオ『zStudio』を所有しており、中規模のMVやCMの撮影にも適しています。
予算を抑えたCM制作を考えている方にとっては、zFilms株式会社が選択肢の一つとなるでしょう。
会社名 | zFilms株式会社 |
設立 | 2019年7月 |
主なソリューション | 各種映像制作、ライブ配信 |
おすすめポイント | 「コマーシャルZ」を利用すれば100万円で高クオリティな映像制作が可能 |
合同会社garakutaなら、企画からキャスティング・撮影・編集・CG・音楽制作までをワンストップで制作可能です。
制作費3000万の高単価作品から予算50万以内の案件まで手がけ、JALやFUJIFILMなどのCM制作の実績もあります。
また、ショートムービーの制作にも定評があり、短編映画「はなうたの鳴るほうへ」は、第3回いぶすき映画祭のグランプリを受賞しています。
ストーリー性のあるCMを制作したい方にとって、合同会社garakutaは頼れるパートナーとなるでしょう。
会社名 | 合同会社garakuta |
設立 | 2020年6月 |
主なソリューション | WebCM、MV、プロモーション動画の制作 |
おすすめポイント | 企画から音楽制作までをワンストップで対応可能 |
「クリエイティビティの高い広告・映像を丁寧に作る」をモットーに始動したSTAYGOLD株式会社。プロデューサー、ディレクター、カメラマンがチームとなったプロ集団が「いちばん、前で。」の精神で顧客のニーズに応えます。
また、クリエイティブディレクションから、企画、演出、編集、納品まで一貫して担当するため、無駄なコストをかけずに、ハイクオリティでインパクトのある映像の制作が可能です。
コストも品質も妥協したくない方には、STAYGOLD株式会社が特におすすめです。
会社名 | STAYGOLD株式会社 |
設立 | 2012年7月 |
主なソリューション | 各種コンテンツの企画・制作、広告の企画・立案・制作 |
おすすめポイント | ハイクオリティでインパクトのある映像制作が可能 |
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創業1978年の豊富な経験と実績がある株式会社高映企画。「お客様の心に伝わるおもしろい広告」を制作の基本に、映像を創り続けるクリエイティブ集団です。
これまで40年以上にわたって映像制作を行っており、有名企業CMの実績や国内外での広告賞の受賞歴も多数あります。
また、豊富な経験と実績からニーズに合わせたスタッフ編成が可能です。安心してCM制作を任せたい方にとって、株式会社高映企画は外せない選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社高映企画 |
設立 | 1978年9月 |
主なソリューション | CM、Web動画、MVの企画・制作 |
おすすめポイント | 40年以上の歴史と多くの実績があるため安心して依頼可能 |
株式会社フォー・ファイヴは年間500作品以上の制作実績を誇り、広告制作におけるスピード感とクオリティの両立を目指している企業です。
また、撮影スタジオ「ダ・ヴィンチ」を運営し、スタジオ費と機材費が無料で1日利用可能な「スタジオ0円映像制作サービス」を実施しています。
株式会社フォー・ファイヴは、初回から約1年後までのリピート率82%を誇ります。顧客に寄り添ったコンテンツ制作を求めている方には、有力な選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社フォー・ファイヴ |
設立 | 2011年10月 |
主なソリューション | 映像制作、グラフィックデザイン、3DCG |
おすすめポイント | スタジオ0円映像制作で制作費を抑えることができる |
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株式会社ホリプロは1963年の創業以降、TVCM、映画、ドラマ、テレビ番組等の企画制作に携わり、有名人が多数在籍する芸能事務所としても知られています。
所属タレントに限らず、キャスティングから企画、制作、納品までワンストップで進められるのが最大の特徴です。
有名人を起用したCM制作を考えている方にとって、株式会社ホリプロは外せない選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社ホリプロ |
設立 | 1963年1月 |
主なソリューション | マネージメント事業、映像事業、公演事業 |
おすすめポイント | 誰もが知っている安心感と実績 |
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企画から編集、CGなど幅広い作業をワンストップ・ワンチームのスピード感のある制作体制で行うAA MOVIE株式会社。
TVCMはもちろん、TV番組やMV、3DCGまで1万件以上の実績を誇り、短納期の制作や予算に応じたプランの提案も可能です。
また、ドローンでの撮影やゲームのPVまで柔軟に対応してくれるので、CM制作に悩んでいる方は、一度AA MOVIE株式会社に相談してみてはいかがでしょうか。
会社名 | AA MOVIE株式会社 |
設立 | 2000年4月 |
主なソリューション | CM制作、PV制作、番組制作 |
おすすめポイント | 幅広い作風やジャンルに対応可能 |
株式会社EYEZENは、関西のテレビ番組を中心に多くの番組制作の実績がある企業です。
また、総合映像プロダクションとして映像制作に関わる業務をトータルで手がけ、誰もが笑顔になれる映像作品を提供しています。
映像の制作は観光、ホテル業界の映像からスポーツ・音楽中継まで多岐に渡って対応可能です。テレビで培った映像技術を利用したCM制作を希望する方にとって、株式会社EYEZENは有力な選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社EYEZEN |
設立 | 2010年7月 |
主なソリューション | 各種映像の制作、中継・配信業務 |
おすすめポイント | ワンストップでスムーズな映像づくりが可能 |
株式会社東京ティラノサウルスはTV番組を中心にバラエティからドキュメンタリー、情報番組、CM制作までこなす会社として知られています。
また、設立から30年以上の歴史があり、中継や海外ロケ経験も豊富なため、あらゆる撮影に対応可能です。
テレビ局との繋がりも強く、大手企業のCM制作の実績もあるので、安心してCM制作を進めたい方にとって、株式会社東京ティラノサウルスは外せない選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社東京ティラノサウルス |
設立 | 1989年2月 |
主なソリューション | 映像制作全般の企画・演出・撮影、イベント制作 |
おすすめポイント | 各テレビ局や企業との繋がりが強く、豊富な実績から幅広い提案が可能 |
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企業の広報を中心とし、TVCM、WebCM、デジタルサイネージ、シネアド等あらゆるメディアに対応する映像制作を手掛けている株式会社ウッズ。
九州新幹線開業コマーシャルに関わったことで知られており、このCMはカンヌ等、数々の賞を受賞しています。
株式会社ウッズは幅広いニーズに対応してくれるので、これからCMの制作を考える方にとって有力な選択肢となるでしょう。
会社名 | 株式会社ウッズ |
設立 | 2015年11月 |
主なソリューション | 各種映像の制作、イベント映像中継、配信 |
おすすめポイント | 幅広いニーズに対応可能 |
この記事ではCM制作の費用や流れ、おすすめのCM制作会社とその特徴を紹介しました。
CM制作には多くのプロセスがあり、CM制作会社によって進めかたや強みは異なります。また、CM制作には多くの費用と時間がかかるため、適切なCM制作会社選びが重要です。
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