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おすすめの医療システム開発企業9選!選定時のポイントも解説

おすすめの医療システム開発企業9選!選定時のポイントも解説

2024.02.26

電子カルテや事務支援システムといった医療システムは、日々膨大な情報の保存・確認や患者対応を行っている医療機関の業務効率化に役立ちます。

しかし、システムの発注にあたっては「どのような企業に任せるべきか」「企業を選ぶ際の基準はどのように決めればよいか」について悩みがちです。

そこで今回は、医療システム開発企業を利用するメリット・注意点や企業選定時のポイントを解説します。

目次

医療システム開発企業のサービス概要

医療システム開発企業の費用相場

医療システム開発企業に依頼するメリット

医療システム開発企業に依頼するデメリット・注意点

医療システム開発企業の選び方

まとめ

医療システム開発企業のサービス概要

医療システム開発企業は、医療機関で用いられるさまざまなシステムの開発や導入支援・メンテナンスを行う企業です。

例えば病院・診療所では病床数に関係なく、電子カルテや画像処理機器、事務支援システムなどさまざまなシステムが使われています。新しく医療システムの導入を望む医療機関だけでなく、なかにはシステムを導入しても「上手く活用できない」「自院の業務形態とシステムの仕様がマッチしない」などの悩みを抱える医療機関もあります。

医療システム開発企業はこうした状況を踏まえ、医療システムの開発・導入をしたり、導入後のシステム活用支援をしたりしているのです。なお、業界自体の特殊性もあり、医療システム開発企業のなかには医療システムに特化しているケースも多くあります。

医療システム開発企業のサービス種類

医療システム開発企業の主なサービスは、以下の3種類です。

  • 電子カルテの導入・メンテナンス
  • 部門システム・事務支援システムの導入
  • 統合システムの導入

それぞれ詳しく見ていきましょう。


電子カルテの導入・メンテナンス

電子カルテとは、患者の診療内容や経過、検査結果、画像といった健康情報をデジタル形式で保存・管理するシステムです。

電子カルテを導入すると患者情報をスムーズに確認・保管でき業務効率が上がります。また、診療終了から5年間保存しなければならないカルテを電子化することで、医療機関内のスペースを取らずに済む点も、電子カルテのメリットです。

厚生労働省の調査によれば、令和2年時点での電子カルテシステムの普及率は、一般病院で57.2%、一般診療所で49.9%です。

電子カルテの需要は年々高まっているため、ほとんどの医療システム開発企業が扱っています。導入後にはサポートデスクなどによるメンテナンスも受けられることが多いです。


部門システム・事務支援システムの導入

部門システムとは、さまざまな部門の情報管理に関するシステムです。例えば内視鏡部門システムの場合は、電子カルテと連携させることで検査の依頼から実施、結果送信までのプロセスを管理できます。

電子カルテにある患者情報や検査情報、内視鏡部門システムで確認した内視鏡画像やデータがそれぞれのシステム間で共有され、検査の一連の流れが効率化されるのです。

事務支援システムは、部署管理システムや会計システムなど病院事務の効率化のために用いられるシステムです。

病院の場合、症例報告などのために過去の書類を参照する機会も少なくありません。事務支援システムがあれば必要な情報を素早く確認できるため、業務効率化に対する恩恵が大きいといえます。

統合システムの導入

統合システムとは、医療機関内のさまざまな情報システム・アプリケーションをまとめ、データを一元管理して業務を効率化させるシステムです。

病院では患者に関するさまざまな情報を複数の部署で取得・管理しています。情報の保存方法も電子カルテだったり書類だったりと統一されていないことも珍しくありません。

統合システムでそうした院内に散在する情報を一元管理すれば、予約管理や診療計画、薬剤の処方、請求処理など、病院内のあらゆる業務を統合できます。また、一元管理しているさまざまな情報のなかから任意の条件でデータを抽出し、分析に役立てることも可能です。

ただし、他のシステムに比べて大規模な開発になるため、費用は高額になる傾向にあります。

医療システム開発企業の費用相場




医療システム開発企業に依頼する費用は、開発の要件により異なります。具体的には以下の通りです。

  • 小規模なシステムの開発・導入:数十万~数百万円
  • 大規模なシステムの開発・導入:数千万円

小規模なシステムとは、例えばカルテの電子化を指します。大規模なシステムの開発・導入とは、病院全体の業務に関わるようなもののことです。なお、大規模なシステムの開発・導入では、相場が億単位になることもあります。

医療システム開発企業への依頼費相場は医療機関の規模によっても変動しますし、システムに必要な機能によっても変わります。

ここで挙げた相場はあくまでも目安程度として考え、厳密な相場は医療システム開発企業に相談することがおすすめです。

医療システム開発企業に依頼するメリット




医療システム開発企業に依頼する主なメリットには、以下のものがあります。

  • 医療システムに関する専門的なノウハウを活用できる
  • 医療機関・部門ごとに異なる要件やワークフローに合わせてシステムをカスタマイズできる
  • システム導入後のサポートやメンテナンスを受けられる

医療システムに特化した企業なら、医療システムの開発に必要な専門スキルや、さまざまな医療機関でのシステム導入実績を豊富に持っています。こういった専門的なノウハウ・実績をもとに質の高いシステムを実現可能です。

また、医療システムに特化している分、現場の課題に対する理解度が深く、実務に合わせたシステムのカスタマイズも依頼できます。

さらにシステム導入後のサポートやメンテナンスも受けられるため、システムエラーが重大な問題につながりかねない医療現場でも安心してシステムを活用できます。

医療システム開発企業に依頼するデメリット・注意点




医療システム開発企業に依頼するデメリット・注意点は、次の通りです。

  • 費用が高額になりやすい
  • システムの要件を明確にする必要がある

医療システム開発企業に依頼する場合、特に病院全体に関わる大規模システムだと1億円以上かかることもあります。内製化の方が、開発者の採用費・人件費・設備費などを考えても費用を抑えられる可能性があります。

また、医療システム開発企業はあくまでも外部の企業です。事前に念入りな要件定義と定期的な進捗確認をしなければ、当初想定していたものとギャップが生じるリスクもゼロではありません。

こうしたことを防ぐにはコミュニケーションの機会を設け、要望を明確に伝える必要があります。こうした点で手間がかかるということも、デメリットの1つです。

医療システム開発企業の選び方




医療システム開発企業を選ぶ際は、まず「医療業界でのシステム導入実績が豊富か」を確認してください。特に望ましいのは、医療システムの開発に特化している、または医療システムの開発をメインに行っている企業です。

次に、セキュリティ面に強みがあるかも重要です。医療機関は患者などの個人情報を膨大に扱うため、情報漏えいが発生すると大きな損害が出ます。また、特に病院は長年利用し続けている患者も多いため、そうした人々の信頼を失わないよう、セキュリティには細心の注意が必要なのです。

最後に、アフターサポートの対応の手厚さも確認する必要があります。運用保守、システムリニューアルなどどのようなサポートがあるのか、具体的な範囲も確認しましょう。

おすすめの医療システム開発企業9選




ここからは、おすすめの医療システム開発企業を9社紹介します。それぞれの特徴やサービス内容についても触れていきます。

株式会社Digeon

株式会社Digeonは、DXソリューション事業、AIソリューション事業、ChatGPT事業を手掛ける企業です。

プロジェクト中は週に1回以上定例会議を行ったり、ドキュメントによる情報共有などをしたりしており、密なコミュニケーションがとれます。「開発途中で、想定していたシステムとは方向性がずれてしまうのでは」という不安を解消できる点が魅力です。

さまざまな業界のクライアントへの貢献実績があり、医療分野の開発経験もあります。

会社名 株式会社Digeon
主なサービス内容 ・要件定義

・設計・開発

・保守運用
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント 特に「AI・データ分析・機械学習」を得意とし、「業務システム」「Webアプリケーション」「モバイルアプリ」「Webデザイン」など幅広く対応可能

株式会社SBWorks

株式会社SBWorksは、大規模システムの構築や新規事業開発を得意とするITスペシャリストグループです。課題の抽出・要件定義から保守・運用まで一貫したサポートを提供しています。

医療施設向けシステムの一例として、経営分析システムの開発実績があります。これは、レセプトをデジタル化し素早く確認できるようにしたほか、各種データと組み合わせてさまざまな分析ができるような機能が備わったシステムです。

また、自社サービスでもレセプト分析サービスを提供しています。

会社名 株式会社SBWorks
主なサービス内容 ・課題抽出

・要件定義

・開発・保守運用
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント 大規模システムの構築、新規事業開発が得意

株式会社コーピー

株式会社コーピーは、東京大学とフランスの研究機関・Inria発のAIスタートアップ企業です。医療をはじめ製造、物流、モビリティといったミッションクリティカルな領域向けのAIソリューションを展開中です。

医療分野では、CTやMRI画像をもとにした診断の精度を高める「コンピューター診断支援システム」の研究開発をしており、なかでも脳神経疾患分野に注力しています。

AIによる判断の根拠を説明可能にする技術を用いたAI開発・運用・品質管理ソリューション「CONFIDE」も提供しています。



会社名 株式会社コーピー
主なサービス内容 医用画像診断AIソリューションなどの提供
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント ・世界トップレベルのAI開発チームを構成

・業界トップ企業への提供実績もあり

ソフトヒューベリオン株式会社

ソフトヒューベリオン株式会社は、業務システム開発をメインとした企業です。ITコンサル、システム開発、保守運用と一貫したサービスを提供しています。

医療分野の他、金融・交通・情報通信・小売・エネルギーなどさまざまな業界に対するサービス提供実績があり、現在はAI、IoT領域にも参画中です。

エンジニアの育成にも力を入れており、テクニカルスキルとヒューマンスキルを磨いたエンジニアが活躍しています。

会社名 ソフトヒューベリオン株式会社
主なサービス内容 ・ITコンサルティング

・開発・導入支援

・運用保守
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント ITコンサルから始まり一気通貫での対応が可能

株式会社AccelHack

株式会社AccelHackは、開発支援、DX推進支援・システム開発を行っている企業です。

メンバーは全員東京大学・大学院卒で、それぞれAI分野での開発、CTO(最高技術責任者)、アプリ開発などを経験したのち株式会社AccelHackを立ち上げました。

こうした経験・実績豊富なメンバーがヒアリング、コンサルティングなどをもとに開発や既存ツールの提案をしています。

会社名 株式会社AccelHack
主なサービス内容 ・コンサルティング

・要件定義

・開発
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント ・「本来の」ニーズに寄り添った開発支援・DX推進支援・システム開発を実施

・多様な経験のあるメンバーが課題解決に向けたサービスを提案

株式会社FCE Holdings

株式会社FCE Holdingsは、DXを推進するITツールの提供、コンサルティング、サポートなどを行っている企業です。

専門のエンジニアではなく、実際に現場で働くメンバーが自分自身でツールを使って業務を自動化できる「パーソナルRPA」が高い評価を受けています。

基本的な操作方法からRPA化のアドバイス、ヘルプデスクなどサポート体制も整っているため、プログラミングの知識がない現場のメンバーでも業務の性質や課題に合わせた自動化を実現できます。

会社名 株式会社FCE Holdings
主なサービス内容 RPAシステムの導入・サポート
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント 社内にエンジニアがいなくても、自社内で業務の自動化が簡単にできる

株式会社ナノコネクト

株式会社ナノコネクトは、モバイルアプリやWebサービス、業務システム、組み込みソフトウェアなどの開発、技術連携などを手掛けている企業です。

ビジネスモデルの構築から企画立案、開発、運用保守に至るまで、包括的なサービスを提供している点が強みです。

また、AIやブロックチェーン、VR、IoTなど最新技術を用いた開発も行っています。例えば「AI Seren」では需要分析や行動分析などが可能で、さまざまな業界で活用されています。

会社名 株式会社ナノコネクト
主なサービス内容 ・ビジネスモデルの立案

・企画立案

・開発

・運用保守
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント ニーズに合わせた多種多様なサービス提供をしている

ルビナソフトウエアジャパン株式会社

ルビナソフトウエアジャパン株式会社は、日本市場に特化したベトナムオフショア開発会社です。

日本にも拠点はありますが、開発の主体はオフショアとなるため人件費が低いこと、ベトナムとの時差や祝日の違いを利用して24時間365日の運用保守が可能であることはオフショア開発ならではのメリットです。

安定した品質を誇り、設計~運用保守にとどまらずリニューアルまで対応していて、長期的なパートナーシップが期待できます。

会社名 ルビナソフトウエアジャパン株式会社
主なサービス内容 ・設計

・開発

・運用保守・リニューアル
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント オフショアならではの人件費の低さやサポート体制

株式会社ソースメイカー

株式会社ソースメイカーは、要件定義や開発、保守運用だけでなく、その前段階の事業計画やUXデザインにも対応しているコンサルティング企業です。

医療・ヘルスケア領域では薬局向けシステムやヘルスケアメディアの設計といった実績があります。

例えば薬局向けシステムは、薬局内の基幹システムと連携し、カルテや処方情報を活用して患者にスムーズな服薬体験を提供するものとなっています。

会社名 株式会社ソースメイカー
主なサービス内容 ・事業デザイン

・UXデザイン

・要件定義

・開発・保守運用
目安費用 要問い合わせ
おすすめポイント サービス・事業デザインからUX・UIデザイン、

システム開発・KPIモニタリングまでサービス作りのプロセスを全て任せられる

まとめ

電子カルテや事務支援システムといった医療システムを導入すると、業務効率が上がったりさまざまな情報を一元管理できるようになったりします。費用相場は小規模開発で数十万~数百万円、大規模開発で数千万円程度ですが、あくまでも目安なのでまずは複数社から見積もりを取ることをおすすめします。

企業を選ぶ際は、医療領域での実績やセキュリティ面での強み、アフターサポートの有無に着目してみましょう。


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