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メタバース制作の依頼におすすめの企業13選と良い企業の探し方を解説

メタバース制作の依頼におすすめの企業13選と良い企業の探し方を解説

2023.12.04

仮想空間に関連した技術の進歩や高速通信5Gのインフラ化、コロナ禍で急速に拡大した非対面型ビジネスなどを背景に、メタバースを導入する企業が増えています。総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd236a00.html)」によれば、メタバースの世界市場は2021年の4兆2,640億から2030年までに78兆8,705億円に拡大するとみられています。

メタバース構築には高度な技術とノウハウが求められるため、専門開発会社に制作依頼するのが一般的です。しかし、「パートナー企業(発注企業)を選ぶ基準がよくわからない」「メタバース制作に強い開発会社を知らない」といった悩みを持っている企業担当者も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、メタバース制作を依頼する前の準備と選定方法を解説した後、おすすめの企業12社を紹介します。

メタバース制作を企業に依頼する際のポイント



メタバースとは、インターネット上において、現実世界と同じか、それを超えた体験を実現できる仮想空間です。メタバース構築にあたっては制作会社に依頼するのが一般的です。

しかし、漠然と要望を伝えるだけでは、目的を達成したり成果を出したりすることはできません。ここでは、メタバース制作を依頼する前に何を準備しておくべきか解説します。

経営課題と活用目的を整理する

はじめに自社の経営課題を明確にして、メタバースをどのように活用できるか整理しておきましょう。一口にメタバースといっても非常に幅が広く、実装する機能もさまざまです。活用目的があいまいでは、具体的な施策に落とし込めません。

そもそもメタバースは手段であって目的ではありません。メタバースありきで発想してしまえば、本当はメタバースが要らない領域に適用してしまったり、目新しさで顧客の目を引くような小手先の施策に終わったりしてしまうでしょう。そうではなく、「メタバースは課題解決の手段としてベストなのか」「経営・事業上の目標をメタバース活用でどのように達成できるのか」という視点で、具体的な目的を検討・決定することが重要です。

目的さえはっきりしていれば、メタバース制作会社を絞り込みやすくなります。また、自社の目的に合った技術やサービスを提案してもらいやすくなるでしょう。

目標とする成果を定める

メタバースの活用目的が決まったら、どのような成果を目標とするのかをKPIで設定しておきます。例えば、集客数向上が目的であれば、メタバースへのアクセス数やUU(ユニークユーザー)数などがKPIになるでしょう。また、売上アップであれば、メタバース経由の売上目標やコンバージョン数(商品購入や資料請求など)などを定めておきます。

なるべく定量的な目標を掲げておくことで、成果測定が容易になります。また、メタバースによるイベント開催やECストア出店、新卒採用の求人・就職面接など、今後実現したい項目がある場合は、それらを目標として洗い出して目標を達成できたかどうかをチェックできる状態にしておきます。


制作・開発を依頼するメリットを検討する

メタバース構築を制作会社に依頼した場合と、自社で構築した場合の比較をして、制作・開発を依頼するメリットを確認しておきましょう。必要な人員、制作期間、導入するツールとその費用、成果物のクオリティーなどの項目ごとに、外注した場合と内製した場合を比べていきます。

外注のほうが費用はかかりますが、費用対効果で考えると多くの場合、メリットが大きくなるでしょう。制作部門がない企業がいきなりメタバースを構築するのは技術的に困難で、工数が増大しがちであるためです。

現在は無料利用できる「Unreal Engine」や「Unity」といったメタバース開発ツールが普及していますが、それでも専門知識とスキルは必須です。人材育成や開発環境の整備にも費用がかかるため、制作会社に依頼するのが一般的です。

メタバース制作を依頼する際の企業の選び方




メタバース制作会社を選ぶ際には、強みを持っている技術、対応可能なサービス、予算・製作期間の3つが軸になります。これらを基準に選定していくと、自社に合った制作会社の候補を効率的にリストアップできます。

強みを持つ技術

メタバースといっても使われる技術はさまざまですので、メタバース制作会社を選ぶ際は、その会社の得意分野を見極める必要があります。大きく分けると、メタバースには以下のVR、MR、ARの3種類があります。

概要 具体例
VR(Virtual Reality) ・仮想空間上で、あたかも現実世界であるような没入感を体験できる ・CGで作られた3Dゲーム

・360°の実写映像

・バーチャル店舗
MR(Mixed Reality ・VRとARを包括する広義の概念

・仮想世界と現実世界を融合
・リモートのカメラ映像と仮想上のオブジェクトを同時に視認することで効率的・高精度の遠隔診療ができる
AR(Augment Reality) ・現実世界にデジタル情報を重ね合わせる ・ARグラスを装着すると、現実世界の街に道順を示す矢印などを重ね合わせる

どの技術に強みがあるのか調べていくと、開発会社を絞り込みやすくなるでしょう。

対応可能なサービス

どの制作工程を請け負ってもらえるかどうかも、前もって調べておきましょう。CGデザインやプログラミングのみを請け負っている開発会社もあれば、企画・構想・コンサルティング~開発・システム構築~運用・保守までワンストップで対応している開発会社もあります。また、営業窓口があるものの、制作・開発はパートナー企業に外注しており、技術的な相談を直接することが難しい会社もあります。

いずれにしても、自社が依頼したい業務、サポートを受けたい内容を整理しておき、これらを提供している企業を選ぶのが大切です。ただ現実的には、コーポレートサイトや資料だけでは得られる情報が限られるため、発注したい開発会社に要望を伝えて問い合わせる形になります。求めるサービスや質なども伝えて、自社に合った外注先を選んでいくとよいでしょう。

予算・制作期間

予算や制作期間が決まっている場合は、制作会社に伝えて交渉したほうが効率的です。というのも、メタバース構築では費用相場や納期の目安がないケースが多く、依頼内容によっても予算や納期が大きく変わるからです。このため、通常、複数の会社から相見積もりをとり、自社に合う会社を絞り込んでいくことになるでしょう。

見積もりを受けたら、メタバースから見込まれる利益や無形の価値などを踏まえつつ、費用対効果を検討します。費用対効果が高くなりそうなら、さらに細かな条件も整理して契約に進みます。

メタバース制作に強い企業12選




ここでは、日本国内で発注できるメタバース制作会社の開発環境や強み、実績などを紹介していきます。いずれも高い技術を持つ優良企業ですので、自社に合った外注先選びの参考にしてください。

メタバースコレクション株式会社

メタバースコレクション株式会社は、オリジナル開発とテンプレート開発のどちらにも対応しています。開発環境の幅も広いため、自社に最適なメタバース環境を構築できるでしょう。

また、メタバースマーケティングに対応しているのも特徴です。メタバースでのPR・広告掲載、イベント開催の実績が豊富ですので、メタバースをマーケティングの起爆剤にと考えている企業に向いています。

会社名 メタバースコレクション株式会社
目安費用 要相談
開発環境 ・ROBLOX
・ZEPETO
・horizon
・FORTNITE
・ZEP
・Gather Town
など
強み ・自治体イベントの開催

・社内のコミュニケーション、リモートワーク、社内研修
おすすめポイント ・オリジナル開発、テンプレートどちらも可能

・メタバースマーケティングを企画から制作までワンストップで提供している

・どのようなメタバースが最適かわからない企業、団体をサポート

株式会社VISUALIZ

株式会社VISUALIZは、物理世界とデジタル世界を高次元で融合させたアプリ開発に強みを持っています。現実に近い没入感があるヘッドマウントディスプレイ向けアプリや、Web上で小田急電鉄の乗車体験ができる「Satellite Train」などの開発実績があります。

また、同社はMicrosoft for Startupsに参画するマイクロソフト社のパートナー会社であるのも特徴です。Azureとの連携を得意としているため、Azure Digital TwinsやAzure IoTなどを活用したメタバースを構築したい際に、相談に乗ってもらえるでしょう。

会社名 株式会社VISUALIZ(ヴィジュアライズ)
目安費用 要相談
開発環境 ・Microsoft Azure

・ヘッドマウントディスプレイ向けアプリ

など
強み ・物理世界とデジタル世界の高次元での融合

・マイクロソフト社と協業(Microsoft for Startupsに参画)
おすすめポイント ・「街」そのものを作り出すほどクオリティの高いプラットフォームを構築できる

株式会社未来ボックス

株式会社未来ボックスは、現実世界と仮想空間を融合した3DMAPに強みを持つ会社です。街歩きとスマートフォンによる謎解きゲームを同時体験できる「横浜の街歩き謎解きRPG」は、新たな集客、地域活性化の方法として注目を浴びました。

「横浜の街歩き謎解きRPG」で使われた「spot japan」は、全国各地のマイクロスポット(従来の観光スポットよりも細分化された場所)を紹介するために株式会社未来ボックスが提供しているサービスです。地方自治体や観光団体などの公的機関と協力しており、位置連動ARサービスのアプリ開発に活用できます。

会社名 株式会社未来ボックス
目安費用 要相談
開発環境 ・spot japan

・iOS

・Android

・Qualcomm Vuforiaライブラリ(ARゲームアプリ)

・Unity

など
強み ・現実世界を仮想空間に見立てた3DMAP機能(例:横浜の街歩き謎解きRPG)
おすすめポイント ・経験豊富なプロフェッショナルチームの高い技術力

株式会社C8LINK





株式会社C8LINK(クリパリンク)は、メタバースに関する知見をお持ちでない企業に対しても、いろいろな角度からヒアリングして最適解を見つける提案力が強みです。ワールド構築や3Dビジュアライズ、NFTアート(電子的に一意情報を持つアート作品)の販売など、対応範囲が広いのが特徴です。

特に強みとしているのは、ゲーム業界で培ったデジタルアート、ビジュアライゼーションと、これらのコミュニケーションツールへの応用です。例えば、金沢市のタテマチストリートを再現したバーチャル空間は、専用の360°カメラで撮影され、細部に至るまで忠実に作られています。

会社名 株式会社C8LINK(クリパリンク)
目安費用 【ワールド構築】製作費用:300万円〜/製作期間:4カ月〜

【3Dビジュアライズ】製作費用:200万円〜/製作期間:2カ月〜

【NFTアートの販売】製作費用:60万円〜/製作期間:3週間〜
開発環境 ・Maya
・Blender
・ZBrush
・Unity
・Unreal Engine
・Houdini
・Rhinoceros/Grasshopper
・PLATEAU
・VRchat
・cluster
・opensea

など
強み ・ゲーム業界で培ったデジタルアート、ビジュアライゼーション、コミュニケーションツールへの応用
おすすめポイント ・リテラシーが乏しくメタバースの始め方がわからない企業に対しても、さまざまな角度から提案してもらえる

株式会社アオミネクスト

株式会社アオミネクストは吉本興業や日立製作所、群馬県など、豊富な実績を持っています。企画・構想~開発・構築~イベント企画・実施~商品販売・広報まで、ワンストップで依頼できるのが魅力です。

兵庫県養父市と吉本興業によるメタバース空間「バーチャルやぶ」上では、バーチャル旅行代理店YALのスタッフから名所案内してもらえたり、吉本興業の所属タレントとコラボした体験型コンテンツを楽しんだりできます。また、「メタバース市民証」を発行してもらうと、アバターの姿でバーチャルやぶの「市民」になることができます。

会社名 株式会社アオミネクスト
目安費用 要相談
開発環境 要相談
強み ・メタバース事業の企画・構想~開発・構築~イベント企画・実施~販売・広報までワンストップで依頼できる

・VR・AR領域の最先端で活躍するメンバーたちにより設立
おすすめポイント ・吉本興業、日立製作所、群馬県など数多くの導入事例がある

株式会社綜合キャリアオプション




株式会社綜合キャリアオプションは、HR事業と組み合わせた新規事業としてメタバースに取り組んでいるのが特徴です。課題を解決する技術・ノウハウの提供とともに、メタバース構築のための人員体制をアウトソーシングで提供する「MPO(Metaverse Process Outsourcing)サービス」を提供しています。

これによって、メタバースをスピーディかつローリスクで自社に導入できます。「メタバースの構築を任せられる人材がいない」「作ってもらったけれど運用・保守できない」などの、課題を持っている企業におすすめです。

会社名 株式会社綜合キャリアオプション
目安費用 要相談
開発環境 要相談
強み ・スピーディ&ローリスクなメタバース展開を実現
おすすめポイント ・HR×ITの新規事業としてメタバースに取り組んでいる

株式会社GURI Art

株式会社GURI Artは、ゲーム制作で培ったハイクオリティなCGが高く評価されています。体験価値の高いバーチャル体験の制作を依頼したいと考えている企業は、有力な発注先候補となるでしょう。

国内および海外に200名以上の専門人材が在籍しているため、膨大な量のCGであってもスピーディに納品してもらえます。

会社名 株式会社GURI Art
目安費用 要相談
開発環境 ・xambr
・希壌(シーラン)
・iOS
・Android
・iQS
強み ・ゲーム制作で培ったハイクオリティなCG

・膨大なCGを200名以上の体制でスピード生産
おすすめポイント ・体験価値の高いバーチャル体験の制作が可能

合同会社ユライオン

合同会社ユライオンはオフショア開発のメリットを生かして、低予算で柔軟なリソースを提供しているのが特徴です。iOS・AndroidのARアプリや、OculusQuest/Go向けVRアプリ、HololensのMR空間の作業ナビアプリ開発などを請け負っています。

企画段階から相談に乗ってもらえますので、そもそもメタバースで何が実現できるかわからない場合に頼りになる開発会社です。

会社名 合同会社ユライオン(Yu-lion)
目安費用 要相談
開発環境 ・iOS
・Android
・OculusQuest/Go
・Hololens
強み ・高い技術力と洗練されたデザイン

・ユーザビリティに優れたデザイン
おすすめポイント ・オフショアのため、低予算で構築が可能

・企画段階から相談できる

株式会社Kinobo

株式会社Kinobo(キノボ)は、Webマーケティングにも精通しているメタバース制作会社です。例えば、アトリエギルドGO SOUTH社との共同開発プロジェクトでは、アバターで自由に移動できる3Dバーチャル空間のショッピングサイト「Virvre(バークリ)」を構築。街中の実店舗のように、仲間や店員と話をしながらショッピングを楽しめます。

また、不動産向けのバーチャルモデルルームや、VRの自動車コンフィギュレーター(ボディカラーやパーツを自由に変えられる見積もりシミュレーション)、工場内の教育用VR、ARアプリなど、ビジネスに即応用できる多くの技術があります。

会社名 株式会社Kinobo
目安費用 要相談
開発環境 ・WebGL(Three.js, Playcanvas)
・Unity
・Unreal Engine
強み ・街に出て買い物をしている体験ができるショッピングサイト

・ウクライナの開発会社Sensoramaとの連携による高品質なVR/ARサービス
おすすめポイント ・Webマーケティング事業も展開

株式会社ブリューアス

株式会社ブリューアスはサービスの企画・戦略設計段階から相談できるメタバース制作会社で、特にアパレル・ファッション関連の実績が豊富です。例えば、メガネブランド「JINS」のプロジェクトでは、メガネに搭載したIoTと連動し、体の凝りや痛みにつながる「スマホネック」や「テレワーク腰痛」などを検知するスマホアプリを開発しました。

アプリを中心にAR・VR・IoTなど多様な技術があるため、アイデア次第でさまざまな活用方法を見つけられるでしょう。

会社名 株式会社ブリューアス
目安費用 要相談
開発環境 ・iOS
・Android
・Webアプリ
強み ・アパレル業界の実績が豊富
おすすめポイント ・サービスの企画段階、戦略設計から相談可能

株式会社Advalay



株式会社Advalayの強みは、最新技術Matterportによる没入感のあるバーチャル展示会、バーチャルツアーの構築です。現在、3D空間撮影の代表的プラットフォームとなっているMatterportは、現実の空間(キャプチャ画像など)から没入感の高いデジタルツインを作り出せます。

例えばバーチャルでの店舗紹介、不動産物件や賃貸物件のプロモーション、建設事業のプレゼン・説明会などに最適なデジタルツインの作成が可能です。キャプチャ自体はスキルレスでできるため、一度システムを構築すれば、誰でもプロ仕様の3Dツアーを作成可能です。

会社名 株式会社Advalay
目安費用 要相談
開発環境 ・Matterport
強み ・最新技術Matterportによる没入感のあるバーチャルツアー

・現実空間を、360°そのままバーチャル上に生成
おすすめポイント ・バーチャルでの店舗紹介や工場見学などを実現できる


株式会社CGworks

株式会社CGworksは、建築業、サービス業の内装・不動産業に特化した、「3DCG技術×Web技術」の掛け合わせが得意な会社です。例えば、新築物件や店舗のリニューアルを検討したい場合や、開発段階の施設の完成イメージを顧客に示したい場合などに役立ちます。

株式会社CGworksのVR・バーチャル空間は、ゴーグルや高性能のパソコンが不要で、Webブラウザ上で手軽に利用してもらえるのが特徴です。幅広いビジネスに応用できるでしょう。

会社名 株式会社CGworks
目安費用 要相談
開発環境 ・Webアプリ(ゴーグル不要でVR・バーチャル空間を制作)
強み ・CGパース業界のリーディングカンパニー

・3DCG技術×Web技術に強み
おすすめポイント ・建築・内装・不動産に特化

・バーチャル内覧、バーチャル面接、商談などを実現できる

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マーケティングや社内業務の効率化などの目的でメタバースを活用する企業が増えています。メタバースを構築するには高度な技術とノウハウが必要になるため、自社に合ったメタバース制作会社に依頼するのが一般的です。

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