人事給与システムとはなにか?メリットから選び方まで
2021.09.30
企業経営において、人材の最適な配置や管理は、企業成長を左右する重要な要素のひとつです。しかし、人事給与に関わる業務は多岐にわたり、人事部門と会計部門など異なる部署間で情報共有を行う必要があるため、管理の煩雑化や業務過多で負担となっている企業も多いのではないでしょうか。 この記事では、人事給与システムとはなにか、人事給与システムの導入によって達成できることやメリットについて解説します。 また、人事給与システムを導入する際の注意点や選び方についても紹介していますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
人事給与システムとは
人事給与システムとは、人事に関わるあらゆる業務を管理するためのシステムを指します。人事給与に関わる業務全体の効率化を図り、人事業務を担当する社員の業務環境の改善や、人件費などのコストカットにも役立てることができます。
また、適切に管理を行うことで人事に関する情報を企業の資源として有効活用できるようになるため、人員配置や、待遇・制度の最適化にもつながるのです。
人事給与システムでできること
人事給与システムは、システムを提供している企業やサービスによって機能が異なりますが、一般的には以下のような機能を利用することができます。
・採用管理
採用活動における採用人数の決定や採用活動の進捗状況、候補者の情報管理などを行うことができる機能です。
・人事情報の管理
人員配置や個人のスキル、勤務についての状況などの情報を一元管理する機能です。
・人事評価
人事評価機能では、社員の目標管理や達成状況など、評価基準に則った人事評価を行うための情報管理ができます。
・給与計算
人事評価システムでは、給与計算ができる機能が備わっているものも多くあります。従業員のスキルや人事評価、在籍期間、経歴など、さまざまな要素をもとに給与や賞与の計算を行う機能です。
・勤怠管理
勤怠管理機能では、タイムカードのように出退勤時間の記録を行うことができます。勤怠情報の管理は給与に直接影響する重要な情報になるため、多くの人事給与システムに備わっている機能のひとつです。
業務効率化
ひとつは、人事給与システムを導入することで、人事関係の業務を効率化することができる点です。
人事給与システムを活用すれば、タイムカードなどの紙ベースで行っていた勤怠管理や給与計算など、人手が必要だった細かい作業が自動でできます。
作業工数を減らし、人事給与に関する業務に従事している社員の負担を軽減できるため、結果的に人件費の削減にもつながるでしょう。
ミスの軽減
人事給与システムを導入すると、人的ミスの軽減が可能です。たとえば、勤怠管理などの情報が給与に直接反映されるため、二重入力や計算ミスの対策ができるでしょう。
また、勤怠や人事評価、採用情報など、それぞれの担当者が入力した情報が一括管理できるようになるため、再入力などの無駄な工数をカットすることができます。
セキュリティ強化
人事給与システムを導入すれば、情報管理が統一されるためセキュリティの強化にもつながります。
データ管理を一元化することで操作履歴が確認しやすくなり、不正アクセスなどのトラブルへの対処がスムーズに行えるようになるためです。
また、ユーザーごとにパスワード設定ができるため、部署ごとに異なるシステムを管理する手間を削減することができます。
システムが一元化されることで、異なる部署間やテレワーク、出張先からのアクセスなど、離れて作業している社員の状況も管理しやすくなるでしょう。
人材育成
人事給与システムは、人材育成にも役立てることができます。従業員の評価がしやすくなり、目標管理や進捗管理などもスムーズに行えるようになるためです。
複数の部下を管理する場合でも、必要なデータをすぐに確認することができるため、社員一人ひとりに合わせた指導やフォローも可能になります。
人事給与システムを導入する際には、数あるシステムの中から導入するものを選ばなければなりません。ここからは、自社にマッチする人事給与システムの選び方と注意点について紹介します。
自社に合ったシステムか
人事給与システムを選ぶには、自社に合ったシステムかを確認する必要があります。人事給与システムの提供形態は大きくわけて2種類あり、それぞれ導入コストや得られるメリットが異なるため注意しましょう。
・オンプレミス型
自社サーバーにシステムのデータを置き、社内の専用回線を利用する方法で導入するシステムです。自社の業務状況に合わせて自由にカスタマイズできるメリットがある反面、維持管理にコストがかかる特徴があります。
・クラウド型
自社にサーバーを置かず、従量課金制でシステムを提供している会社のサービスを利用します。部署間の垣根にとらわれず活用できるメリットがある一方で、導入に合わせて自社の業務フローを見直す必要があります。
どちらのタイプが自社にマッチするか、サービスやコストを比較しながら検討しましょう。
使いこなせるか
人事給与システムを導入する場合、使いやすいシステムで年齢やITツールへの練度に左右されず活用できるものを導入することが大切です。
社内にはさまざまな年代の社員がいるため、導入したシステムに慣れるまでにかかる時間が社員によって異なります。
システムに慣れることが社員の業務負担になってしまうと、業務効率化を図ることはできません。
導入時には、機能が充実していることに加えて「誰にでも使いやすいシステムか」を判断材料にすることも大切です。
サポート体制は充実しているか
人事給与システムを導入する際には、システムを導入することだけでなく社内に定着させる必要があります。
そのため、人事給与システムを提供している企業が「サポートをしっかりと行ってくれるか」という点もサービスを選択する際には重要です。
サポートを行ってもらえる時間帯や曜日、サポート方法(チャット、メール、電話など)についても確認しておきましょう。
しかし、さまざまなサービスを比較しながら自社に合ったシステムを選ぶのは難しく、実際に導入して見なければどれくらいのコストが必要になるかわからない部分もあります。
基本のパッケージでコストを試算していると、欲しい機能はオプションで導入する必要があるなど、想定以上に追加費用がかかるかもしれません。
そのほか、コストを抑えてパッケージ化されたシステムを導入しても、期待したほどの業務改善が得られない可能性もあります。
コスト削減のためクラウドサービスを活用する場合でも、企業の業務状況に合わせたチューニングが必要になります。
自社に合った機能を最適なコストで導入するなら、システム開発も視野に入れることがおすすめです。
Ready Crew(レディクル)なら、1社1社と直接会ってヒアリングを行い、企業課題や導入の目的に応じた最適なパートナー企業をご提案させていただくことが可能です。
専任のコンシェルジュが並走しながらサポートし、何度でも無料で相談いただけるため、納得のマッチングを実現できます。
人事給与システムの導入をご検討の際には、ぜひ一度ReadyCrew(レディクル)までご相談ください。
人事給与システムは、企業で働く社員全体に関わる重要な業務を担っているシステムです。導入するシステムは、企業にマッチするものでなければ業務効率化などの効果をうまく引き出すことができません。
サポートサービスの有無やシステム開発を依頼できるかなど、サービスだけでなく提供している企業の特徴を把握したうえで、システム導入を依頼する企業を検討しましょう。